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千鳥座(ちどりざ)

別名: 千鳥座、千鳥座の二本立て、駅前の名画座

駅の近くにある、古い映画を二本立てで上映する小さな名画座。1951年に封切館として開館し、1975年から旧作の二本立てを続け、約150席の客席で学生から年配の常連まで幅広い客を迎えている。

概要

千鳥座は、駅の近くにある、古い映画を二本立てで上映する小さな名画座である。洋画も邦画も、新しい作品も古い作品も、重い作品も軽い作品も並べ、一回の料金で二本を続けて観られる。座席は約150席で、大きすぎず小さすぎない客席に、学生や勤め帰りの人、年配の常連が思い思いに座る。東京都内の私鉄沿線の駅から近く、昼から夜まで、日ごとに番組が入れ替わる。

所在地とアクセス

駅から歩いて5分ほどの、大きな通り沿いにある。戦後まもないころの建物の面影を残した、愛らしい外観が目印で、通りがかりに看板の写真を見て立ち寄る人も多い。内部は丁寧に改装されていて、外の古さと中の快適さの差も、この劇場の持ち味になっている。入口の脇には上映予定を貼り出す掲示板があり、帰り道に次の週の番組を確かめていく客の姿が見られる。駅前の商店や飲食店が近く、上映の前後に食事や喫茶をすませる人も多い。

沿革

1951年に、大手映画会社の系列の封切館として開館した。新作を封切りで上映する劇場として始まったが、1975年から、旧作を二本立てで見せる名画座へ転換した。以来、安い料金で古い映画を観られる場所として、まちの人に親しまれてきた。

2002年にはリニューアルオープンし、運営のスタッフがほぼ入れ替わって新しく出発した。2006年には客席を快適なものに替え、座席数を30席ほど減らして、前後左右の間隔を広くとった。席数は少なくなったが、長い二本立てを無理なく観られる劇場になった。

番組の組み方

二本立ての魅力は、組み合わせにある。担当者は自分の好みを消して作品を選ぶ方針で、同じ監督の二本、同じ年の二本、あるいは一見ばらばらに見えて見終えると不思議に響き合う二本など、週ごとに新しい対を作る。五週あれば五つの国の作品を週替わりで見せるほど、ラインナップは幅広い。

かつては二本立てだけを続ければよい時代もあったが、近年は一本立ての特集や、監督・俳優の追悼特集、テーマを決めた企画週間も織り交ぜている。名作の再上映だけでなく、題名を知らない小さな作品が二本目に置かれることもあり、期待せずに観た二本目がいちばん心に残った、という客の声も少なくない。上映は古いフィルムとデジタルの両方で行い、傷や退色も含めて味わう常連もいる。

客席と過ごし方

客席は前後の間隔が広く、長い二本立ての途中でも体が疲れにくい。休日の昼は年配の客が多く、夜は勤め帰りの人や学生が増える。冬の平日には客が十人に満たない回もあるが、少人数の静かな客席で観る映画も、この劇場ならではの楽しみとされる。入れ替え制ではなく、一回の料金で二本を続けて観る方式で、料金は学生や会員向けの割引もあり、手ごろに保たれている。ロビーにはチラシや過去の番組の資料が置かれ、次に観たい映画を探す客の足を止める。

地域とのかかわり

千鳥座は、駅前のまちの暮らしの中に溶け込んだ劇場である。映画が好きな人だけでなく、時間つぶしにふらりと入る人や、昔この劇場で観た記憶をたどってまた訪れる人もいる。大きな映画館が新作を競う時代にあって、古い映画をていねいに見せ続けることで、まちの小さな文化の拠点になっている。同じ都内の他の小さな劇場や、近隣の商店とともに、駅前の夜の明かりをつくっている。

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