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彦峰市(ひこみねし)
滋賀県東部にある、大きな湖に面した城下町の市。国宝の天守をもつ城と、白壁の町並み、湖岸の景色で知られる。
概要
彦峰市は、滋賀県の東部にある市で、西は大きな湖に面し、東は山並みへと続く。昭和12年(1937年)2月11日に市制を施行した。市域の面積は約197km²、人口は約11万人である。湖岸の景色と山の緑、城下町の町並みがひとつの市のなかに収まっており、「湖に面した城下町」と呼ばれる。
地理
市の西側は湖岸が長く続き、水辺の公園や砂浜が整えられている。東側は山地で、市内の最高峰は男鬼ヶ嶺(標高683m)。市内には芹瀬川、犬神川、宇曽野川、愛智野川などの川が東から西へ流れ、湖へ注ぐ。川がつくった平野には田んぼが広がり、古くから米どころとして栄えた。気候は湖の影響を受け、冬は北西の風が強く、山沿いでは雪が積もる日もある。
歴史
地名は、古い神の名にちなむとされる。戦国時代には争いの舞台となることが多く、市の北西の山上に築かれた城が、周辺を治める拠点だった。関ヶ原の戦いのあと、徳川の家臣として大きな働きをした武将がこの地を任され、慶長11年(1606年)に山上の城から平地への移転が進められた。その子が将軍の命を受けて新しい城を築き、城下町を整えた。これ以後、約300年にわたって藩主の家のもとで、藩の政治・産業・文化の中心地となった。街道では、江戸と西日本を結ぶ東山の街道の宿場町としてもにぎわった。明治になると城は取り壊しの危機を迎えたが、天守は残され、のちに市の象徴として守られてきた。
見どころと町並み
城は、江戸時代初期の姿をよく残す天守をもち、昭和26年(1951年)に国宝に指定された。城跡は国の特別史跡で、延宝5年(1677年)に造られたと伝わる大名庭園「玄之園」が、池と石組みで城を借景にしている。城のそばには、白壁と黒い格子の町家風に統一された商店街「夢橋キャッスル通り」があり、観光客と地元の人で通りがにぎわう。城の堀端には桜の並木が続き、春には夜桜の見物客が訪れる。城のゆるキャラも、観光の顔として親しまれている。
産業と特産
戦国期から城下町として職人が集まり、仏壇づくりが伝統産業として受け継がれている。彦峰仏壇は、木地、彫刻、金箔、漆など分業の職人の手で仕上げられる。市の東部の台地には工業団地があり、機械部品や電気機器の工場が立地する。農業では米づくりが中心で、湖東の丘陵で育てられる牛は「湖東牛」として知られ、ブランド牛として出荷される。湖の魚を使った鮒ずしや、鮎の煮物なども、土地の味として残っている。
交通とアクセス
市の中心には、民営の鉄道会社の本線の駅があり、京都・大阪方面と名古屋方面を結ぶ。地域の私鉄も市内を南北に走り、通学や通勤の足となっている。道路は、高速道路のインターが市内にあり、国道も湖岸沿いと山寄りに通る。観光の拠点である城までは、駅から徒歩で約10分ほどの距離である。
行事と暮らし
毎年、夏には湖畔で花火大会が開かれ、秋には城下町で城まつりが行われる。市内の学校では、城下町の歴史や湖の環境を学ぶ授業が行われ、県立彦峰北工業高校のように、ものづくりを学べる学校もある。湖岸のゴミ拾いや、川の清掃など、水を守る市民活動も盛んである。
周辺
北には、同じ湖岸沿いの市や町が続き、南には湖東の平野が広がる。山を越えると、東の隣県に抜ける峠道がある。湖では、釣りやヨット、湖面を渡る遊覧船などが楽しめる。