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松渡精機株式会社(まつわたりせいきかぶしきがいしゃ)

別名: 松渡精機、松渡精機(株)

1961年創業の機械部品メーカー。松渡市内の工業団地に工場を置き、従業員は約400人。工作機械や油圧・空圧機器、自動機械向けの精密部品を、切削から研削・研磨、検査まで手がける。

概要

松渡精機株式会社は、1961年に創業した機械部品メーカーである。産業用機械に組み込まれる精密な部品をつくり、工作機械、油圧・空圧機器、自動機械、スピンドル(主軸)まわりなどの部品を主力にしている。本社と主力工場は松渡市内の工業団地にあり、従業員は約400人。大手の機械メーカーを含む数十社と取引し、図面にもとづく受注生産を中心にしている。

沿革

創業当初は、近隣の機械工場から依頼を受け、旋盤やフライス盤で部品を削り出す小さな加工所だった。1960年代の高度成長期に、工作機械や産業機械の需要が広がるのに合わせて仕事が増え、機械部品の加工全般を引き受けるようになった。

1970年代には、市内に造成された工業団地へ工場を移し、敷地と建屋を拡げた。同じ時期に熱処理後の仕上げを担う研削の工程を社内に整え、外注に頼っていた最終工程を自社で完結できるようにした。1980年代以降は数値制御(NC)の工作機械を段階的に導入し、1990年代には複合加工機とマシニングセンタを増設した。その後、第二工場と検査棟を加え、現在の規模になっている。

事業と特徴

事業は大きく三つに分かれる。第一は工作機械部品と工具類の製造で、主軸、ベッド周辺の部品、治具などを扱う。第二は油圧・空圧機器の精密部品で、バルブ本体やシリンダまわりのように、わずかな寸法の狂いが性能に響く部品を、研削と研磨で仕上げる。第三は自動機械用の部品で、搬送や組立の装置に使われる軸、プレート、ブロックなどをまとめて請け負う。

特徴は、切削から熱処理後の研削・研磨、寸法検査、出荷までを一つの敷地で行うことにある。最終工程の仕上げには熟練者の手の感覚が欠かせず、ベテランが若手に微調整の勘どころを教える社内の仕組みを長く続けている。試作や少量の部品、急ぎの注文にも応じ、図面の段階から加工しやすい形状を相談する対応も行う。品質面では、三次元測定機などで全数または抜き取りの検査を行い、測定記録を部品とともに残している。

工場と所在地

工場は松渡市内の工業団地にある。市内には3つの工業団地があり、道路が通じて材料の搬入や製品の出荷がしやすい。工場には、旋盤・マシニングセンタを並べた切削の棟、研削盤や研磨設備をそろえた仕上げの棟、温度を管理した検査室が置かれている。従業員は、加工、検査、設計・生産管理、営業などの部門に分かれ、技能を継ぐ若手の採用にも力を入れている。

地域とのかかわり

ベッドタウンとして発展した松渡市では、工業団地の工場が雇用の受け皿の一つになっている。松渡精機も、市内や近隣の高校・工業系の学校から新卒者を受け入れ、技能を身につけながら働ける環境づくりを続けている。毎年、近隣の学校の見学を受け入れ、ものづくりの現場を紹介している。工業団地の周辺住民に配慮して、夜間の騒音や粉じんの管理、構内の緑化と清掃にも取り組んでいる。

今後の課題

産業機械の分野では、部品の高精度化と短納期化が進んでいる。同社は、加工データと検査データを結びつけた生産管理の整備、省人化設備の導入、熟練技能のデータ化と継承を課題にしている。小さな部品一つの精度が機械全体の性能を左右するという考え方のもとで、地域の製造業の一角を支えている。

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