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御堀市(みほりし)

別名: 御堀

和歌山県中部の海沿いにある、人口2万5千人ほどの小さな市。漁港と駅近くの小さな商店街、寺内町の面影を残す古い町筋をもち、花の栽培と漁業で知られる。

概要

御堀市は、和歌山県中部の海沿いにある小さな市です。人口は2万5千人ほどで、面積は約44平方キロメートル。市の中央を日岡川が流れて海に注ぎ、河口の平野に市街地と田畑が広がります。南部の海岸には漁港が点在し、駅の近くには小さな商店街があって、漁業のまちと門前のまちという二つの顔をあわせもっています。

位置と地形

日岡川は市を南北に分けるように流れ、河口付近の平野に住宅地と農地が集まっています。南側は海に面し、小さな漁港が七つほど並びます。北側は丘陵が続き、花や野菜の畑が点在します。紀伊半島の西岸にあたるため、冬も比較的温暖で、花の栽培に向いた気候です。海からの風が通るので夏の暑さも和らぎ、年間を通して過ごしやすい土地とされています。

歴史

市の名は、約400年前にこの地に建てられた浄土真宗の御堂が、地元の人々に「御堀様」と呼ばれて親しまれたことに由来します。御堂のまわりには門前に人が集まって町ができ、いわゆる寺内町として発展しました。いまも駅の近くの古い町筋には、そのころの区画や町並みの面影が残っています。

1954年(昭和29年)4月1日、六つの町村が合併して市制が施行され、御堀市が誕生しました。その後は、漁業と農業を土台に、住宅地や工業の用地も整えられていきました。

産業

主な産業は農業と水産業です。花の栽培がさかんで、スイートピー、カスミソウ、スターチスの生産高は全国でも有数とされます。切り花は市場を通じて各地へ出荷され、冬から春にかけては出荷の最盛期を迎えます。

漁業では、アジを中心にサバやサワラが水揚げされ、アワビやイセエビなどの磯の幸も獲れます。港の周辺では水産物の取引や加工も行われ、朝の漁港には仕入れの人や釣り人の姿が見られます。また、臨海部には電力会社(名称は伏せる)の火力発電所があり、市の財政や雇用を支える存在になっています。

交通とアクセス

市の中心には民営の鉄道会社の路線の駅があり、和賀山市方面や紀伊半島の南へ向かう列車が発着します。駅から古い町筋や商店街までは歩いて行ける距離です。市内には民営のローカル鉄道も通り、通学や買い物の足として使われています。道路は国道と高速道路が通り、車でも各地とつながっています。

商店街と暮らし

駅の近くの商店街は、小さな店が軒を連ねる身近な買い物の通りです。理容や美容の店、食料品店、飲食店などが並び、近所の人が日々の買い物や立ち話に利用しています。商店街には、2009年創業の小さな美容室ヘアサロン カザナギもあり、学生から年配の方まで通っています。

見どころと行事

古い寺内町の町筋には、御堂を中心とした町並みの面影が残り、散策に向いています。海辺では夕日や港の風景が楽しめ、海水浴や釣りに訪れる人もいます。春には花の産地らしく、花の出荷や直売でにぎわう時期があり、秋には地域ごとの祭りが行われます。

周辺

北には丘陵と畑が広がり、南には海岸線が続きます。海と川と丘がコンパクトにまとまっているため、市内で漁業、花づくり、買い物と暮らしがほぼ完結しており、小さな市ならではの顔の見える暮らしが続いています。