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多治峰市(たじみねし)
岐阜県南東部の東濃にある市。駅の近くに市街地が広がり、住宅地と工業団地、山あいの集落が続く。美野焼の産地の一つで、化石の出る「焼き物と化石のまち」として知られる。
概要
多治峰市は、岐阜県の南東部、東濃と呼ばれる地域にある市である。人口は約3万5千人、面積は約175平方キロメートルで、人口密度は1平方キロメートルあたり200人ほどになる。駅の近くに市街地が広がり、その外側に住宅地と工業団地、さらに山あいの集落と森が続く。
古くから陶土に恵まれた土地で、美野焼の産地の一つとして陶磁器づくりが営まれてきた。市内の地層からは海の生き物の化石が数多く見つかり、「焼き物と化石のまち」として知られる。
所在地と地理
岐阜県の南東部にあり、東と北は県内の他の市に、西は町に、南東は愛知県に接している。市域の南を小峰川が流れ、北部には大きな川が通る。小峰川の支流には小里川や日吉川があり、川をせき止めた3つのダム湖(小里川湖、笠置湖、松野湖)が水の利用と景色を支えている。南には屏風山と呼ばれる山並みが連なり、市域の多くが丘陵と谷あいである。
気候は内陸の盆地らしく、夏は暑く冬は冷え込みが厳しい。降水量は年間を通じて比較的少なめで、雪は山あいで積もることがある。
交通とアクセス
市の玄関口は、民営の鉄道会社の本線が通る多治峰駅である。駅から名古屋方面へは電車でおよそ40分前後、反対の長野県方面へも本線で結ばれ、通勤や通学に使われている。駅の周辺に商店や飲食店、公共施設が集まり、そこから住宅地が広がる。
道路では、東西に走る自動車道のインターが市内にあり、名古屋方面と長野方面の両方へ出やすい。国道が市内を横切り、旧街道の道筋も町なかに残っている。市内の移動にはコミュニティバスが走り、山あいの集落と駅を結んでいる。
歴史
江戸時代には、街道の宿場や山あいの村々が点在する土地だった。焼き物の素になる陶土が採れたことから、周辺の窯業とともに発展した。明治以降は鉄道の開通で人や荷の動きが活発になり、駅の周辺に商家や工場が集まっていった。
昭和29年(1954年)4月1日に、中心の町と、稲津村、釜戸村、大湫村、日吉村、陶町の1町5村が合併して、多治峰市が発足した。そのため市内には、駅前の市街地、街道沿いの旧宿場、窯元の並ぶ陶町地区など、性格の異なる地区が並んでいる。
産業
中心になるのは美野焼を中心とした陶磁器産業である。市内には陶磁器の歴史を紹介する資料館と、窯業の技術を研究する機関が置かれ、日用の食器から工業用の陶器まで幅広く作られている。
市の周辺には工業団地が整えられ、陶磁器のほか、機械部品、精密機器、電子部品などの工場が操業している。山あいでは米づくりや野菜、栗などの農業も営まれ、森林を生かした林業も細々と続いている。
見どころと文化
市内の地層は、約2000万年前の海の時代の地層で、貝やサメの歯などの化石が出ることで知られる。化石を集めた博物館があり、子どもから大人までが化石の歴史を学べる。市の北部には巨大な岩が連なる景勝地があり、紅葉の季節や、鬼にちなんだ秋の祭りに多くの人が訪れる。
また、旧宿場の町並みや、焼き物の窯元を巡る散策、ダム湖でのレジャーなどが楽しめる。秋には焼き物を安く買える陶器まつりが開かれ、市外からの客でにぎわう。
暮らしと周辺
市は名古屋方面のベッドタウンとしての顔も持ち、駅周辺や丘陵に新しい住宅地が整えられてきた。小学校や中学校、高校、病院、公園が各地区に配置され、落ち着いた暮らしの場になっている。隣接する多知見市とは同じ焼き物の産地として結びつきが強く、通勤・通学や買い物で互いの市を行き来する人も多い。