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津峰市(つみねし)

別名: 津峰、津峰盆地の城下町

岡山県の北東部、城跡のある津峰盆地に開けた城下町。夏は暑く冬は冷え込む盆地の気候で、城跡の公園は桜の名所として知られる市。

概要

津峰市は、岡山県の北東部、中国山地に囲まれた津峰盆地に広がる市である。北は鳥取県に接し、南は吉備台地につながる。市域は約506平方キロメートルと広く、人口は約9万人。1995年ごろの約11万人をピークにゆるやかに減っている。津峰城を中心に栄えた城下町を前身とし、県北の行政・商業・文化の中心として、周辺の町村から人が集まる。

地理と気候

市街地は盆地の底にあり、市域の北と西は山地に囲まれている。盆地の気候で、夏は気温が32度前後まで上がる暑い日が続き、冬は氷点下近くまで冷え込む。山間部は豪雪地帯に指定され、雪の量も多い。昼夜の寒暖の差が大きく、これが秋の朝霧や、農産物の味にも影響するといわれる。市内を東西に大きな川が流れ、その支流が盆地のあちこちに小さな平野をつくっている。

歴史

江戸時代の初め、1603年に初代藩主が十八万石余りで入封し、津峰城と城下町の造営が始まった。城は60棟を超える櫓が並ぶ大きな平山城で、日本三大平山城の一つに数えられた。明治の廃城令で建物は取り壊され、石垣が残った。城下町は大きな戦禍を受けずに今日に至ったため、江戸期の町割りと、古い商家や寺院が数多く残っている。1929年に市制を施行し、2005年に周辺の4つの町村と合併して現在の市域になった。

見どころ

城跡は鶴嶺公園として整えられ、石垣の上に復元された備中櫓が立つ。園内には約5,000本の桜が植えられ、4月上旬の桜のころは、県内外から花見客が訪れる桜の名所である。夜は桜がライトアップされ、石垣とともに浮かび上がる。城跡の近くには、藩主の別邸だった回遊式の庭園「集楽園」があり、池と芝生、茶室を巡る景色が楽しめる。城西・城東の旧市街には、白壁の商家や町家が並ぶ町並みが保存され、散策に訪れる人が多い。ほかに、古い機関車を保存した扇形の車庫が、鉄道の歴史を伝える施設として公開されている。

産業と暮らし

中心市街地には、城下町以来の商店街と行政機関、病院、学校が集まり、県北の暮らしを支えている。盆地の昼夜の寒暖差を生かした米、黒豆、ぶどうなどの農業が営まれ、市の東部には工業団地があって機械や食品の工場が立地する。山間部では林業も続けられ、地元の杉や桧が建材に使われる。冬の厳しい寒さに合わせて、ホルモンを焼いて食べる料理や、牛肉を使った鍋など、体を温める食文化が根づいている。

交通

市の中心には鉄道の駅があり、南の県都方面と、北の山あいの町へ向かう路線が通る。自動車道のインターが市内にあり、中国地方の各都市へ車で出やすい。市街地では路線バスが運行され、周辺の町村とも結ぶ。

行事と利用

春の桜まつりでは、城跡の公園に露店が並び、夜桜見物の人でにぎわう。夏には市街地で踊りの行事や花火が行われ、秋には城下町の通りで祭りの行列が練り歩く。冬は雪景色の城跡を訪れる人もいる。公園は散歩、花見、写真撮影、地域の行事の場として、一年を通して市民に使われている。

周辺

北には中国山地の山々と温泉のある山あいの町が続き、スキーや登山、渓谷歩きを楽しむ人が訪れる。南には吉備台地の丘陵と田園が広がり、県都方面へつながる。盆地の外へ出ると、地域ごとに異なる風土が楽しめる。

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