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日出郵便株式会社(ひのでゆうびんかぶしきがいしゃ)
福岡県南部の八芽市を中心に、複数の郵便局を運営する会社。手紙や小包の集配と、窓口での貯金・保険・切手の取り扱いを通じて、旧市街から山あいの集落まで市域の暮らしを支えている。
概要
日出郵便株式会社は、福岡県南部の八芽市を中心に、複数の郵便局を運営する会社である。手紙やはがき、小包の集配と、郵便局の窓口での貯金・保険・切手の取り扱いが事業の柱になっている。白壁の家並みが残る旧市街から、矢辺川の扇状地、山あいの集落まで、市域全体に拠点を置き、従業員はおよそ200人にのぼる。
沿革
市内の郵便の取り扱いは、明治の初めに旧市街で始まったのが起こりで、その後、町や村ごとに局が増えていった。昭和の半ばには、地域の人が受託して運営する小さな簡易郵便局も各地にできた。2012年10月1日に、市内の直営の郵便局と簡易郵便局の運営をひとつの会社にまとめ、現在の会社として発足した。発足時は、直営の局が10局あまり、簡易郵便局が5局ほどだった。その後は人口の減りや道路の整備に合わせて局の配置を見直し、現在は直営局と簡易局をあわせて十数局の体制をとる。統合のたびに、窓口の営業時間をそろえ、土曜の取り扱いを広げるなど、使いやすさの改善も重ねてきた。
事業と特徴
事業は大きく三つに分かれる。
- 郵便・物流:手紙、はがき、書留、速達に加え、小包の集配を行う。玉露などの茶や提灯、和紙、仏壇といった地場の産品を全国へ送る発送が多いのが、この地方の特徴である。新茶の季節の5月ごろには、茶の贈答の小包が一年で最も増え、臨時の人手を加えて対応する。
- 窓口業務:ひとつのカウンターで、郵便の受け付け、貯金の預け入れと引き出し、送金、保険の相談と手続き、切手や記念切手、はがきの販売を扱う。年賀はがきは11月から予約を受け、年末にかけて窓口が最もにぎわう。
- 地域サービス:お年寄りの安否を見守る訪問、住民票などの証明書の交付の受け付け、ふるさと小包の取り扱いなどを、市と連携して行う。
配達は、バイクと軽四輪の車で受け持ち区域をまわる。山あいの集落では1日1回、決まった時刻に届けるきまりを守り、郵便のほかに回覧物や簡単な用事の伝言を預かることもある。雨の多い季節や冬の山道では、安全のために配達の順路を組み替える。
局と所在地
本社は旧市街に近い本町通りの一角にあり、市内の中心となる局が窓口と集配をあわせて担っている。そのほかの直営局は、駅の周辺、国道沿いの住宅地、矢辺川の扇状地の集落、山あいの村々に置かれ、簡易郵便局は、バスの本数が少ない山間部の集落に多い。局ごとに窓口の営業時間は異なり、中心の局は平日の夕方まで、小さな局は昼間の数時間のみ開く。ATMを備えた局もあり、年金の受け取りの日には、近所の人が連れ立って立ち寄る姿が見られる。
地域とのかかわり
郵便局は、手紙や荷物を扱うだけでなく、地域の連絡の拠点としても使われてきた。茶農家や職人の家からの発送を受け付け、全国の贈答を支えるほか、小学校の郵便局見学や、年賀状の書き方教室など、子どもに向けた催しも続けている。災害時には、市と取り決めを結び、避難所への郵便物の配達や、局の駐車場の一時利用に協力する。人口が減る山あいの地域でも、局を残すことで、高齢の人が窓口で用を足せる暮らしを守ることを方針としている。
今後の取り組み
通販の普及で小包の取り扱いが増える一方、手紙は減っている。そのため、配達の効率を高める設備の更新や、窓口で相談できる手続きの種類を増やす取り組みを進めている。地場の産品を扱う店や農家と組み、発送を手伝う仕組みづくりにも力を入れている。