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いなり広場(いなりひろば)
兵庫県内の市が開設する市民農園のすぐ近くにある、小さな広場。畑仕事の合間の休憩や、近所の人の立ち話、子どもの遊び場として使われている。
概要
いなり広場は、兵庫県内の市が開設している市民農園の近くにある、地域の人が集まる小さな広場である。公園のように大きな設備はなく、ベンチと数本の木、水はけのよい土の地面があるだけの、街区の一角を使った空間である。農園へ通う人が作業の合間や帰りに腰を下ろし、散歩の人や子どもたちも通りがかりに立ち寄る。名前は、広場のそばに古くからある小さな稲荷の祠にちなむとされる。
所在地とアクセス
広場は、住宅地と畑地が入り混じる市街地の一角にあり、市民農園の区画から歩いて1〜2分ほどの距離にある。最寄りの駅やバス停からは歩いて10分前後で、自転車で来る人が多い。広場の周りには農園と同じく駐車場がなく、車での来訪は想定されていない。農園には水道があるが、トイレはなく、広場にも設けられていない。そのため、長く過ごすときは家から済ませてくるのが、利用者のあいだの暗黙の了解になっている。
農園との関係
近くの市民農園は、市が市内に数か所設けている貸し農園のひとつである。市内全体では6か所・7農園で、あわせて230区画あまりがあり、1区画はおよそ22〜25平方メートル。利用料は年に1万円ほどで、小さな区画はその半額になる。利用期間は5月1日から翌年4月20日までの1年間で、希望すれば更新できる。利用者は毎年3月に市の広報とホームページで募集され、4月上旬に決まる。1世帯につき1区画までで、空きがあれば随時申し込みを受け付ける。
こうした農園の利用者にとって、いなり広場は共用の控え室のような役割をもつ。野菜の育ちぐあいや、水やりの順番、近ごろの天気、種や苗の買い場所といった情報が、ベンチの上で自然にやりとりされる。
特徴と設備
広場の広さは小さな教室ほどで、中ほどに木のベンチが2脚、片隅に日よけになる木が数本ある。地面は踏み固めた土で、雨上がりは水たまりができやすいが、乾くのも早い。夏は木陰が涼しく、秋は落ち葉が敷きつめられる。水飲み場は農園側の水道を使うことになっており、広場の中にはない。
広場の隅には、小さな稲荷の祠がまつられている。ふだんは近所の人が手を合わせたり、季節の花を供えたりする程度で、にぎやかな行事はない。祠のまわりは地域の人が持ち回りで掃き清めている。
行事と利用
広場はふだんから、次のような使われ方をしている。
- 農園帰りの休憩や、収穫物の仕分け
- 近所の人どうしの立ち話や、情報交換
- 小さな子どもの遊びや、学校帰りの寄り道
- 初午のころの、祠への参拝
春と秋の農作業の忙しい時期には、苗や種の話で広場がにぎわう。冬は日が早く落ちるので、夕方に人影が少なくなる。大きな催しはなく、地域の人が思い思いに使うことを大切にしている。
周辺
広場のまわりには、農園の区画のほか、低い住宅や小さな畑、用水路が続く。地域の暮らしの様子は、宝坂市のような兵庫県内の市のものづくりや農業のまちの空気に通じるところがある。近くには県の農業の出先機関もあり、栽培の相談や補助金の事務を行っている。広場は、そうした農と暮らしの間にある、気軽に立ち寄れる場所として親しまれている。