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風見神社(かざみじんじゃ)
香川県内の山あいの集落にある小さな神社。八幡の神を祀る地域の氏神で、鳥居の両わきに県の天然記念物の大イチョウが二本立ち、秋には境内が黄金色に染まる。
概要
風見神社は、香川県内の山あいの集落にある小さな神社です。八幡の神を祀る地域の氏神で、境内の鳥居の両わきに、二本の大きなイチョウの木が守り神のように立っています。木は県の天然記念物に指定され、秋の黄葉の時期には遠くからでも黄金色の梢が見えます。近所の人からは「風見さん」と呼ばれ、散歩の途中に立ち寄る人も少なくありません。
所在地とアクセス
神社は、香川県内の山あいの町の安原地区にあり、温泉の湧く里から北へ約1.4kmの場所にあります。集落の道から短い参道を入ると、すぐに鳥居と二本の大木が目に入ります。車で訪れる人が多く、境内の近くに数台分の駐車の余地があります。公共の交通は本数が限られるため、紅葉の盛りの週末は、近くの道が車で混み合うことがあります。参道は舗装されていますが、境内は落ち葉が積もるので、秋は足もとに気をつけて歩きます。
歴史
創建は、養老年間(717〜724年)とも、天平年間(729〜749年)ともいわれ、はっきりしません。明徳3年(1392年)には、当時この地方を治めた武将によって社殿が修築されたと伝わります。イチョウの木は、この修築のころに植えられたと言い伝えられており、およそ六百年を超える歳月を、神社とともに過ごしてきたことになります。その後も、集落の人びとが少しずつ手を入れ、社殿と境内を守ってきました。
二本のイチョウ
鳥居をはさんで東と西に一本ずつ立ち、高さはどちらも約33mあります。幹まわりは、東側が約9m、西側が約6mです。地元では東側を「雄木」、西側を「雌木」と呼んでいますが、実際にはどちらも雌株で、秋には銀杏の実をつけます。昭和46年(1971年)4月30日に、県の天然記念物に指定されました。10月の中ごろまでは葉がまだ青く、10月の終わりから11月にかけて少しずつ黄色に変わり、見ごろの数日間は、足もとにも黄色い落ち葉が敷き詰められます。
乳の神さまとして
幹には、気根と呼ばれる乳房のような形の根が、いくつも垂れ下がっています。この姿から、お乳の出を願う母親たちが祈願する神木として、古くから信仰を集めてきました。いまも、子育て中の母親やその家族がお参りに訪れます。願いがかなったお礼に、小さな布や絵馬を奉納する習わしも伝わっています。
行事と地域とのかかわり
神社は集落の氏神として、正月の初詣や秋の例祭など、一年を通じて地域の暮らしと結びついています。秋の黄葉の季節には、境内の落ち葉の掃除を、集落の人びとが分担して行います。集めた銀杏の実の扱いや、木の根もとを踏み固めないための囲いの手入れも、地元の人の仕事です。写真を撮りに来る人や、近所から落ち葉を見に来る人も多く、静かな境内が一年のうちでもっともにぎわう時期です。
見どころと周辺
見どころは、なんといっても鳥居の左右に立つ二本の大木です。見上げると枝が空を覆い、風が吹くたびに葉が舞い落ちます。社殿は小ぶりで、素朴なつくりですが、手入れが行き届いています。周辺には温泉の湧く里があり、参拝のあとに湯に立ち寄る人もいます。山あいの田畑や細い農道が続き、のんびりと歩いて回るのに向いた土地です。