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喫茶ミモザ(きっさみもざ)

別名: ミモザ、駅前のミモザ

吹原市の駅前の通りにある、1934年創業の小さな喫茶店。店で焙煎した深煎りの濃いコーヒーとホットケーキで知られ、昼には近くで働く人や昔からの常連がコーヒーを飲みに来る。

概要

喫茶ミモザは、大阪府の吹原市、駅前の通りにある小さな喫茶店。1934年の創業で、焙煎からブレンド、抽出までを店で行う。深く煎った豆でいれる濃厚でコクのあるコーヒーが看板で、昼になると近くで働く人や昔からの常連がコーヒーを飲みに来る。店内は二つの階に分かれ、古い洋風の家具と落ち着いた内装でそろえてある。吹原市の駅前の景色に長く溶け込んできた店で、通りを歩く人にとっては、昼の目印のような存在でもある。

沿革

創業した1934年は、日本ではまだコーヒーが珍しい飲みものだった。初代の店主はコーヒーを独自に研究し、豆の焙煎の加減、ブレンドの組み立て、抽出の方法を自分で工夫した。さらに、抽出に使う器具も自分で考案した。こうして生まれた濃い味のコーヒーは評判となり、駅前の通りに通う客が増えた。

戦後も店は同じ場所で続き、創業当時からの製法は代々受け継がれてきた。のちに、初代の店主の家族が別の場所で自分の店を開く動きもあり、ミモザの味は同じ流れをくむ店にも広がった。いまも、世代を超えて通う客が多く、親に連れられて来た子どもが大人になって自分の子を連れてくる光景も珍しくない。

コーヒーとメニュー

看板は、濃くてコクのあるブレンドコーヒーで、ブレンドは1杯520円ほど。豆は店で焙煎し、創業のころからの方法で一杯ずつ丁寧にいれる。味が濃いので、砂糖やミルクを加えて飲む常連も多い。

コーヒーのほかに、ふっくら厚く焼いたホットケーキ(550円ほど)や、自家製のコーヒーゼリー(550円ほど)がある。ホットケーキは焼き上がりまで少し時間がかかるが、コーヒーとの組み合わせを目当てに注文する人が絶えない。軽食や甘いものを、コーヒーと一緒にゆっくり楽しめる。コーヒーゼリーは苦みをきかせた大人の味で、生クリームを添えて出される。

店内の様子

店は二つの階に分かれている。ヨーロッパ風のアンティークの調度品で統一され、使い込まれた木のテーブルや椅子、年代物の照明が、落ち着いた空気をつくっている。一階は通りに面して出入りしやすく、ひとりで新聞を広げる人や、短い休憩に立ち寄る勤め人が多い。二階は少し静かで、友人どうしの語らいや、腰を据えて過ごしたい人に選ばれている。壁には古い額や置物が並び、店の年月を感じさせる。

利用のしかた

昼どきは近隣の会社や店で働く人でにぎわい、席が埋まることもある。午後は時間がゆるやかになり、ホットケーキを目当てに訪れる人や、読書をする人の姿が増える。支払いは現金が中心で、注文は席で聞いてもらう昔ながらの形をとる。長居する客も多いが、店側が急かすことはなく、一杯のコーヒーで静かに過ごせる点が、長く愛されてきた理由のひとつになっている。

地域とのかかわり

駅前の通りは、通勤や通学の人が行き交う場所で、ミモザはその流れの中で、待ち合わせや打ち合わせ、ひと息つく場として使われてきた。商店街の人や近所の住民にとっては、昼の定番の行き先であり、世代を超えて顔なじみが集まる。創業から九十年を超える歴史と、変わらない味が、駅前の暮らしの記憶として語り継がれている。

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