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北原神社(きたはらじんじゃ)

別名: 北原の神社、北原さま

茨城県の岩岡市にある、霞が潟へ突き出した台地の上の神社。鳥居の脇に大きな杉が立ち、悪い病や災いを払う神として「北原さま」と親しまれている。

概要

北原神社は、茨城県の岩岡市にある神社である。霞が潟へ細く突き出した台地の上に鎮座し、鳥居の脇には太い杉の大木が立っている。この杉が神社の目印であり、遠くからも見える。土地の人からは「北原さま」と呼ばれ、悪い病や災いを払う神として信仰されてきた。祭神は、国づくりの神として知られる大物主の系統の神と、あとから迎えられた二柱の神である。

所在地とアクセス

所在地は茨城県岩岡市の北部、湖に面した集落である。かつては湖の水運で人が集まった場所で、参道の入り口からは今も水辺の風が上がってくる。鉄道の駅からは路線バスやタクシーで向かい、車では国道から県道に入って境内の駐車場に着く。春や秋の祭の時期には、周辺の道が混み合う。駐車場は数十台ぶんほどの広さで、祭の日には臨時の駐車場が近くの空き地に設けられる。

歴史

創建は奈良時代末の767年と伝わる。一人の僧が、日晃へ向かう旅の途中でこの地に立ち寄ったところ、疫病が広がっていた。僧は大きな杉を神籬(神の宿る木)として神を祀り、祈りを捧げた。すると病がおさまったという。この言い伝えが、悪いものを払う神としての信仰の始まりとされる。

1241年には、京の今之宮の神々があらたに迎えられ、祭神が増えた。江戸時代には、1798年と1802年に相次いで火事で社殿を失った。そのため、現在の建物は1813年から1816年にかけて再建されたものである。再建には朝廷の支援もあったと伝えられる。杉も昔は4本あったが、1778年の火事のあとは3本になった。

見どころと特徴

社殿は彫刻と彩色が細かく、華やかなつくりで、「茨城の日晃」と呼ばれることもある。柱や軒まわりの彫刻は、時間をかけて見る価値がある。鳥居の左右には杉の古木が並び、とくに脇の大杉は幹が太く、根もとには注連縄が巻かれている。参拝者は幹に手を当てて、病の平癒や家内の安全を願う。境内は杉の木陰が深く、夏でもひんやりとして、湖からの風が通り抜ける。拝殿の脇には、願いごとを書いて納める絵馬の掛け所があり、受験や病気の回復を祈る絵馬が年じゅう絶えない。

行事と利用

年の初めには初詣の参拝者でにぎわい、1月には厄除けの祈祷が行われる。春と秋には例祭があり、氏子が神輿を担いで集落を回る。秋の祭では、境内に露店が並び、近隣の子どもたちも多く集まる。七五三の時期には、晴れ着の家族連れが祈祷を受けにくる。大晦日の夜には、年越しの参拝のために、深夜まで人の列ができる。日ごろは、地域の人が朝夕に立ち寄って手を合わせる場所でもあり、境内の掃除や草刈りは氏子が当番で行っている。

周辺

神社のまわりは、霞が潟の岸に沿って田んぼや畑が広がる、のどかな土地である。台地の下には集落があり、湖畔の散歩道からは、水面越しに筑波の山並みが見える。市内の岩岡市の中心部へは車で十数分ほどで、農業と酒造のまちの暮らしと結びついた神社として、地域に根づいている。参拝のあとに湖畔を歩く人も多く、とくに秋は、杉の濃い緑と水辺の景色の対照がよく映える。