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みかみ屋(みかみや)
弘野市の商店街のはずれにある、1958年創業の乾物とお茶の小さな店。昆布や干ししいたけなどの乾物の量り売りと、日本茶・茶道具の相談販売を続けている。
概要
みかみ屋は、弘野市の商店街のはずれにある、乾物とお茶の小さな店である。1958年に創業し、六十年以上にわたって、昆布や干ししいたけなどの乾物と、日本茶の葉を量り売りしてきた。いまは日本茶と茶道具の比重が大きく、お茶の相談に乗る「お茶の案内役」としての接客を特色にしている。りんごの産地として知られる城下町の暮らしのなかで、普段使いのお茶から贈り物まで、世代を問わず地元の客に利用されている。
沿革
創業は1958年で、最初は市内の笹ノ森町の小さな間口で、乾物と茶葉の店として始まった。1960年代半ばに宮の園へ移り、1990年代前半には、使われなくなったりんご倉庫を改修して奥にギャラリーを設け、倉庫の前に新しい店舗を構えて二度目の移転をした。2008年に二代目が店を継ぎ、のちに創業50周年や60周年の節目には、お茶の特価販売や作り手の展示をあわせた記念の催しを開いている。先代の家が古道具を扱い、客がお茶を飲みながら品を眺めていたことが、日本茶を売るきっかけだったと伝わる。かつては茶道具の専門店や喫茶の店を出していた時期もあり、時代に合わせて商いの形を少しずつ変えてきた。
取り扱う品
お茶は、煎茶、かぶせ茶、ほうじ茶、深蒸し茶、抹茶入りの茶などがそろう。静岡や宇治、八女といった産地の茶も置き、新茶の時期には一番茶が並ぶ。茶葉のほかに、急須をはじめとする茶道具、茶菓子、贈答用の詰め合わせ、手軽に飲めるティーバッグも扱う。500円から1,500円ほどの小さな贈り物の品を用意していて、手みやげとして買う人も多い。乾物は、昆布、ひじき、干ししいたけ、切り干し大根、豆類などを少量から量り売りする。使い切れる分だけ買えるため、ひとり暮らしの人や少人数の家庭にも重宝されている。
接客と特色
店の特色は、客の好みや用途を聞いたうえで茶を選ぶ対面の接客にある。渋みの強さや香り、湯の温度、急須の選び方まで気軽に尋ねられ、希望があれば試飲もできる。茶葉は注文に応じて必要な量を量って詰めるので、少量の買い物でも丁寧に対応する。急須や湯のみは手に取って選べるよう棚に並べられ、季節ごとに品ぞろえを入れ替える。贈答用には、予算と相手に合わせて詰め合わせを組み、包装も店で行う。お茶の淹れ方を書いた小さな案内を添えることもあり、初めて急須を使う人にも分かりやすいと言われる。
店舗と所在地
店は商店街の本通りからやや外れた場所にあり、道に面した店先に茶箱と乾物の棚が並ぶ。店の奥には、かつてのりんご倉庫を生かしたギャラリーの空間が続き、作り手の器や茶道具の展示、催しの会場として使われてきた。古い倉庫の梁や壁を残した落ち着いた造りで、買い物のついでに立ち寄って眺める人もいる。営業は日中が中心で、定休日がある。駅や市の中心部からは歩いて行ける距離にあり、商店街を訪れた帰りに寄る客も多い。
地域とのかかわり
商店街のはずれという立地ながら、長く通う常連と、贈り物を探して訪れる人の両方に支えられている。春の城あとの公園の花見や、夏のねぷたまつりの時期には、季節の飲み物や茶菓子を求める人の姿が増える。りんごの産地ならではの贈答の習慣もあり、お歳暮やお中元、法事の返礼の品として茶を選ぶ客も多い。店は、乾物とお茶という暮らしの基本の品を通じて、まちの食卓と日々の一服を支え続けている。