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理容モリシタ(りようもりした)

別名: モリシタ、モリシタ理容

1964年10月に玉浦市の浜通りの商店街で開店した、家族経営の理容店。カットと顔そり、シャンプーを中心に、子どもから年配の客まで長く通う、まちの床屋である。

概要

理容モリシタは、岡山県の玉浦市にある浜通りの商店街で、1964年10月に開店した理容店である。いわゆる「床屋」で、髪を切りそろえるカットのほか、顔そり、シャンプー、整髪を行う。店は商店街の通りに面した間口の狭い一軒で、赤・青・白の三色が回るサインポールが入口の目印になっている。開店から半世紀以上、同じ場所で営業を続けてきた。

沿革

開店した1964年10月は、東京で夏季ではなく秋に開かれた大きなスポーツ大会の最中で、街にテレビが広まりはじめた時期にあたる。浜通りの商店街も、港で働く人や近くの工場へ通う人でにぎわっていた。開店当初は椅子が3脚あり、休日の前や祭りの前には順番を待つ人が店先まであふれたという。

1970年代には、男性の髪型が長めに変わったことで、カットの技術を磨く店が増えた。この店も、顔そりに加えてパーマやヘアカラーの相談に応じるようになった。1990年代以降は商店街の客足が落ち着き、椅子を2脚に減らして、予約と飛び込みの両方で受ける形に改めた。その後も内装を少しずつ直しながら、昔ながらの回転椅子と革のかみそり研ぎ帯を大切に使っている。

事業と特徴

理容店は、法律上、美容室とは別の資格にもとづく。理容師は国家資格で、養成施設で2年以上学び、国家試験に合格して免許を受ける。顔そりは理容師だけが行える業務で、この店でも施術の柱にしている。

施術の流れは、シャンプー、カット、顔そり、仕上げの整髪で、おおむね1時間ほどである。顔そりでは、温かい蒸しタオルで肌をやわらかくしてから、シェービングの泡を塗り、かみそりで丁寧にそる。眉やもみあげの形を整え、耳そうじや肩のマッサージを加えることもできる。子どもの初めてのカットや、七五三、卒業式、成人式、結婚式の前の身だしなみ整えにも応じる。

衛生面では、かみそりやはさみ、くしを客ごとに消毒し、タオルも使うたびに洗う。法令にもとづく衛生基準を守り、保健所の立入検査を受けるのも、理容店として当たり前の務めである。

店舗と所在地

店は玉浦市の浜通りの商店街にあり、海から数分の距離にある。駅や港からは歩いて来られ、近くには魚屋や八百屋、荒物屋などが並ぶ。店の前には自転車を置く場所があり、地元の人が仕事帰りや買い物のついでに立ち寄る。営業は朝から夕方までで、週に一度、定休日を設けている。

店内は待合のベンチと、鏡の前の椅子2脚が基本である。壁には料金表と、昔ながらの髪型の見本が貼られ、棚には新聞と雑誌が置かれている。料金は、カットと顔そりをあわせた一般のコースを中心に、子ども向け、年配向けの区分を設けている。

地域とのかかわり

この店の客は、長年通う常連と、その子や孫の世代が多い。親子三代で同じ椅子に座る家もあり、髪を切りながら交わす世間話は、商店街の近況を知る場にもなっている。祭りや商店街の売り出しの時期には、通りの飾りつけに加わり、店先に小さな貼り紙を出して知らせる。

高齢の客のために、足が不自由な人には椅子への乗り降りを手伝い、混み合う時間を避けた来店を勧めるなどの気づかいをしている。浜通りの商店街の店が減るなかで、理容モリシタは、変わらない店構えと手仕事で、まちの暮らしの一部であり続けている。

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