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玉浦市(たまうらし)

別名: 玉浦、玉浦の港まち

岡山県南部、瀬戸内海に面した港と造船のまち。1940年に二つの町が合併して生まれ、人口は約5万人。浜通りの商店街があり、島々へ渡る船の港と海水浴場を持つ。

所在地岡山県玉浦市宇之町3丁目7番19号

概要

玉浦市は、岡山県の南部、瀬戸内海に面した市である。面積は約103平方キロメートル、人口は約5万1千人。造船と製鉄、化学工業を柱とする臨海のまちで、漁業や農業も営まれている。港は「四国への玄関口」と呼ばれ、沖に浮かぶ島々への船が出る。市の中心部には浜通りの商店街があり、港で働く人や近隣の住民の買い物の場になっている。

地理

市域は瀬戸内海に突き出た半島状の地形で、海岸線は入り組み、内陸には低い丘陵が連なる。南の海には大小の島が点在し、天気のよい日には対岸の四国の山並みも見える。気候は雨が少なく温暖で、瀬戸内らしい穏やかな海と夕景に恵まれる。市の北には県庁所在地の岡嶺市があり、鉄道と国道で結ばれている。

歴史

市の名前は、二つの町の名前を組み合わせたものである。港町の宇之町と、古くからの漁村と工業の地であった日辺町が、1940年(昭和15年)に合併して市となった。名は日辺町の中心地区の「玉」と、宇之町の「之」にあたる「野」の音にちなんで付けられたとされる。明治期に鉄道と港が整って以来、本州と四国を結ぶ連絡の港として栄え、あわせて造船所が築かれて、工業都市として発展した。戦後も造船と製鉄が市を支えてきたが、人口は1975年ごろをピークに減り続け、現在は県内の市のなかで5番目の規模になっている。

産業

中心となるのは造船で、大手の造船会社の事業所が臨海部にあり、船の設計から建造までを担ってきた。ほかに製鉄、化学、機械部品の工場が並び、港の周辺には運送や水産加工の会社も根づく。沿岸ではカキやノリなどの養殖を含む漁業が行われ、内陸の丘陵地ではみかんや野菜、米の農業が営まれている。人口の減少に対し、市は港と海を生かした観光や移住の呼びかけに力を入れている。

交通とアクセス

鉄道は民営の鉄道会社の路線が市内の港の駅まで通じ、岡嶺市方面とは快速で結ばれる。港からは直之島、豊之島、小豆洲などの島々へフェリーや高速船が出ており、島を巡る芸術観光の拠点としても使われる。道路は国道が市内を貫き、橋を渡れば四国方面へ向かえる。

見どころ

市の南部の渋河海岸は、約2.5キロの白い砂浜が続く海水浴場で、夏には海開きが行われ、家族連れでにぎわう。砂浜に近い松林は散歩に向き、夕日の名所としても知られる。市の南東にそびえる王子ヶ嶺は、標高約234メートルの低い山だが、頂上の展望台から瀬戸内海の多島美と、島々の間を行き交う船が見渡せる。港の周辺には、島へ渡る船を待つ間に歩ける広場や、造船のまちらしい工場の夜景を望める岸壁もある。

商店街と暮らし

浜通りの商店街は、港に近い通り沿いに小さな店が並ぶ昔ながらの商店街である。八百屋や魚屋、洋品店、食堂、理容店などが軒を連ね、造船所へ通う人や島へ渡る旅行者が立ち寄る。理容モリシタ のように、昭和の半ばから家族で続ける店もある。買い物の中心は郊外の大きな店へ移りつつあるが、顔なじみの店主との会話や、港に近い下町の雰囲気は、いまも市の暮らしの一部になっている。

行事

毎年夏には、海開きと港の花火大会が行われる。秋には、港のまちの祭りで神輿が通りを練り歩き、商店街も売り出しでにぎわう。島々を会場にした芸術祭の開催期には、港が国内外からの来訪者で混み合い、まちの様子も一時華やぐ。

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