生活環境データベース » company
彩窯商事株式会社(さいようしょうじかぶしきがいしゃ)
伊万野市に本社を置く、陶磁器・食器の卸売とネット通販の会社。1968年4月に創業し、地元の窯元と全国の売り場、飲食店をつなぐ専門商社として、商品開発にも取り組んでいる。
概要
彩窯商事株式会社は、伊万野市に本社を置く、陶磁器・食器の卸売とネット通販の会社である。1968年4月に創業した。伊万野焼をはじめ、有田に近い産地の焼き物や、長崎県の波佐見に近い産地の食器など、佐賀県と周辺の窯元でつくられる家庭用の器を中心に扱う。窯元と売り場の間に立つ専門商社として、仕入れ、在庫、配送、商品の企画までを一社で行っている。
社の理念は「見て美しく、使って楽しい器を届ける」ことである。飾って眺めるための高級品よりも、毎日の食卓で使いやすい器を選ぶことを方針としている。
沿革
1968年4月、焼き物の産地である伊万野市で、窯元の器を問屋として集めて売る小さな商店として創業した。当初は、地元の窯元から仕入れた皿や湯のみを、九州各地の食器店や贈答品の店へ卸す事業が中心だった。
昭和の終わりごろに法人化して、取引先を全国の百貨店や専門店へ広げた。バブル経済の崩壊後は、数を売る大量の卸から、品質を重んじる専門店向けの卸へと軸を移し、窯元と相談しながら独自の形や色の器をつくる商品開発に力を入れるようになった。
2000年代の初めには、手の力が弱い人でも注ぎやすい急須を企画して、定番の商品に育てた。その後は自社の通販サイトを開設し、店舗を通さずに利用者へ直接届ける販売も始めた。近年は海外の見本市にも出展し、輸出にも取り組んでいる。
事業と特徴
事業は大きく三つに分かれる。
- 卸売:窯元から仕入れた食器を、食器店、雑貨店、百貨店、旅館、飲食店などへ納める。
- 商品開発:窯元と共同で、使いやすさと見た目を両立させた器を企画する。企画から販売までを社内で行うため、売り場の声を反映しやすく、注文への対応も早い。
- ネット通販:自社サイトと外部の販売サイトで、家庭向けの食器や贈答用の器を販売する。
強みは、地域の窯元との長いつきあいによる産地のネットワークである。複数の窯元の製品を一か所でそろえられるため、取引先は、揃いの器を一度に注文できる。また、業務用では、料理店向けに丈夫で重ねやすい器を提案している。
本社と拠点
本社は伊万野市にあり、事務所と商品を保管する倉庫を備える。倉庫では、窯元から届いた器を検品し、割れを防ぐ梱包をして、卸の取引先や通販の購入者へ出荷する。陶磁器は割れやすいため、検品と梱包は事業の要の工程となっている。
地域とのかかわり
伊万野市は、焼き物と港のまちとして知られる。かつて焼き物は港から各地へ運ばれており、その流れをくむ形で、同社は地元の窯元の器を全国へ届けている。窯元の技を残すことを大切にしており、伝統的な技法と現代の暮らしに合う意匠を組み合わせた器の開発を通じて、産地の仕事づくりにも関わっている。
また、器を選ぶ際は、環境への負担を減らす視点も取り入れており、紙の使い捨てを減らす器具や、長く使える丈夫な食器の提案を行っている。