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桜場堤(さくらばづつみ)
滋賀県の彦峰市を流れる川の下流に築かれた、約2kmの堤。古いケヤキの並木に桜が混ざり、春には桜が咲き、草むらには野鳥がよく来る。
| 所在地 | 滋賀県彦峰市 |
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概要
桜場堤は、滋賀県の彦峰市を流れる川の下流に築かれた堤である。川の橋のたもとから青波湖の岸まで、約2kmにわたって続く。堤の上には、古いケヤキの並木に桜、エノキ、ムクノキなどが混ざって立ち並び、市民の散歩道として使われている。春には桜が咲き、草むらには野鳥がよく来る。近所の人にとっては、季節の移り変わりを足もとで感じられる、身近な川沿いの道である。
所在地とアクセス
堤は彦峰市の市街地の北側にあり、城下町の町並みから歩いて行ける。上流側は川に架かる橋のあたりから始まり、下流は青波湖の湖岸近くで終わる。堤の上は車の通行が少なく、歩いて端から端まで往復できる。往復すると、ゆっくり歩いておよそ一時間ほどである。堤の下には草地や道があり、短時間なら車を止めて立ち寄る人もいる。ただし堤の上には駐車場がなく、長く停めることはできないため、近くの道の端で数分休む程度の利用が多い。市街から湖岸へ向かう道の途中にあたるので、散歩のついでに足を延ばす人も少なくない。
歴史
この川は、もとは別の流れだったものを、城下町を築くときに城主が付け替えたと伝わる。付け替えは慶長8年(1603年)のことで、市街を水害から守りながら、城の北側の守りとする狙いがあった。このため、下流部は人工の川である。堤には当時から植えられたと伝わるケヤキの並木があり、洪水のたびに堤を補強し、土を盛り足してきた。その歴史を反映して、木の根もとが盛り土に埋まり、独特の形に育った木も多い。のちに桜が加えられ、花の季節にも親しまれるようになった。明治以降も堤は地元の人の手で草刈りや補修が続けられ、古い並木が今に残っている。
見どころと特徴
堤には、ケヤキや桜をはじめ、約220本の大木が並ぶとされる。春はソメイヨシノなどの桜が堤を淡く染め、夏は大きなケヤキの葉が濃い木陰をつくる。秋は黄葉、冬は葉を落とした枝の形が見渡せる。エノキやムクノキは実をつけるため、小鳥が集まりやすい。春先には草むらでツグミが胸をそらして立つ姿が見られ、ヒヨドリが桜の蜜を吸いにも来る。川には青波湖からビワマスやアユが上り、水辺ではサギやカモの姿もある。大木の根もとが盛り土に呑まれた姿は、水と闘ってきた堤の歴史そのものであり、一本ごとに違う形を見比べながら歩くのも楽しみのひとつである。
行事と利用
桜の季節には、堤の上を歩いて花を眺める人が増え、家族連れや写真を撮る人で朝から夕方までにぎわう。夜は灯りが少ないため、花見は日のあるうちが中心である。ふだんは犬の散歩、ジョギング、朝夕の散歩に使われ、野鳥を見る人が双眼鏡を持って草むらを眺めていることもある。春先から初夏にかけては、地元の人たちによる堤の清掃や草刈りが行われ、並木と草地の景色が保たれている。川沿いの景色は絵や俳句の題材にもなり、句帖を手に歩く人の姿も見られる。
周辺
堤の上流側には城下町の白壁の町並みがあり、国宝の天守をもつ城や、湖岸の景色へと続く。下流の青波湖の岸には水辺の広がりがあり、冬には渡り鳥が羽を休める。市内には他にも桜や緑を楽しめる場所があるが、桜場堤は、古い並木と川、草むらの野鳥が一続きに楽しめる点で、地元の人に長く親しまれてきた。