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桜ヶ丘神社(さくらがおかじんじゃ)
鳥取県の鳥浜市にある神社で、江戸時代前期の慶安3年に造られた社殿が今も残る。公園の奥の境内と参道に桜の木が並び、春には花見に訪れる人がいる。
概要
桜ヶ丘神社は、鳥取県の鳥浜市にある神社です。市街地の北側、木々に包まれた公園の奥に鎮座しています。江戸時代前期の慶安3年(1650年)に完成した社殿が今も残り、国の重要文化財に指定されています。境内と参道に桜の木が並び、春には花見に訪れる人がいます。市民にとっては、散歩や初詣、季節の花を楽しむ場所でもあります。
所在地とアクセス
所在地は鳥浜市の上町です。鳥浜駅から市内を回る循環バスに乗り、公園の入り口にあたる停留所で降りて、参道を歩いて5分ほどで着きます。参道はそのまま公園になっていて、池や木立の中を抜けて社殿へ向かいます。駅から歩く人もいますが、30分ほどかかります。参道には石段があり、社殿に近づくにつれて緩やかな上りになります。車で訪れる場合は、公園の近くにある駐車場を使います。
歴史
この神社は、鳥浜藩の初代藩主が、江戸幕府を開いた初代将軍(東照大権現)をまつるために造営しました。藩主は3歳で家督を継ぎ、藩主となって16年後の慶安2年(1649年)に初めて国入りしました。幕府への恭順の意を示す造営でもあり、翌年の慶安3年に社殿が完成しました。以来、藩の守りの社として、歴代の藩主から厚く保護されてきました。明治7年(1874年)に神社の名が改められ、平成23年(2011年)にも名の整理がありました。いまは「桜ヶ丘神社」の名で、地域の人に親しまれています。江戸時代には、藩主が代替わりのたびに参拝し、藩の行事とも深く結びついていました。
祭神
主神は東照大権現です。あわせて、藩主家の歴代の当主ら4柱が配神としてまつられています。藩の守護神であるとともに、藩主家の祖先をしのぶ社としての性格も、いまに伝えています。
社殿と見どころ
本殿、幣殿、拝殿、神門の4つの建物は、慶安3年に建てられたもので、いずれも国の重要文化財に指定されています。社殿は朱や金を用いた華やかな装飾が特徴で、本殿の扉の上の桁には鷹の彫刻があり、名工の作と伝わります。このほか、唐門や随神門も境内に構え、石灯籠が参道に並んでいます。社殿は、権現造と呼ばれる、本殿と拝殿を幣殿でつなぐ形式でつくられています。屋根の反りや軒の組み物、色彩の残る彫刻など、江戸時代前期の社殿建築の技を間近に見ることができます。
桜と四季
参道の公園には桜だけでなく、春にはつつじ、初夏には新緑、秋には紅葉と、季節ごとの彩りがあります。桜は境内と参道に並び、開花の時期には、花の下を歩きながら社殿へ向かう人の姿が見られます。低い枝から咲き始め、満開になると参道が淡い色に包まれます。花の盛りには、家族連れや散歩の人が立ち寄り、写真を撮ったり、ゆっくり歩いたりしています。冬には葉を落とした枝が空に伸び、花の季節とは違う静かな景色になります。秋には、社殿の朱と木々の色づきが重なり、参拝に訪れる人も増えます。
行事と地域とのかかわり
正月には初詣の人が訪れ、境内は一年のうちでもっともにぎわいます。例祭では、神前に供え物をささげ、地域の人が参列します。11月には七五三のお参りで、晴れ着姿の家族が写真を撮る姿が見られます。公園の奥にある静かな境内は、犬を連れた散歩の人にも親しまれ、朝夕の散歩のコースに組み込まれています。歴史ある社殿を守りながら、日々の暮らしのなかで気軽に訪れられる神社として、地域に根づいています。