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清泉荘(せいせんそう)
島守市の城下町の近くにある、1921年創業の老舗旅館。客室は24室で、湧水を引いた庭と小さな露天風呂、内海の魚介を使った料理が特色。
概要
清泉荘は、島守市の城下町の近くにある旅館で、1921年(大正10年)の創業から一世紀を超えて営業を続けている。客室は和室を中心に24室あり、町なかを流れる湧水を引いた庭と、小さな露天風呂をそなえる。大きな団体向けの宿ではなく、静かな時間を過ごしたい個人客や家族連れ、法事や行事で集まる親族の利用が多い。派手な設備よりも、湧水と庭、地元の魚介の料理を中心にした落ち着いたもてなしを守っている。
所在地とアクセス
宿は島守市の城下町の外れ、港からも歩いて行ける距離にある。城跡や武家屋敷の通りへは徒歩圏で、町なかの湧水の流れる小路を散策しながら宿へ向かうことができる。高台に近い立地のため、客室によっては内海と港を出入りする船、朝の海から昇る日の出を眺められる。港や駅から宿までは徒歩でおよそ5分ほどで、荷物の多い客には送迎の相談にも応じている。島守市は長崎県内の内海に面した湧水と城下町のまちで、旅の途中に立ち寄る客も多い。
沿革
清泉荘は1921年に、城下町を訪れる商人や参拝の客を泊める宿として始まった。創業のころは数室だけの小さな木造の宿で、昭和に入って客室を増やし、戦後は観光客の増加にあわせて建物を改築していった。庭に湧水を引く工夫は創業のころからの特色で、池と流れを整えて、夏の涼を求める客に喜ばれてきた。のちに露天風呂を小さく設け、現在の24室の姿になった。古い建物の梁や階段の一部は創業期のものが残り、館内には地元の版画家などの作品を飾って、宿の雰囲気をつくっている。
客室と風呂、庭
客室は24室で、海側の部屋と庭側の部屋に大きく分かれる。海側の部屋からは港と内海が見え、庭側の部屋では、湧水の池と流れの音が聞こえる。手すりや洋式のトイレをそなえた部屋もあり、高齢の客にも配慮している。風呂は、湯を循環させずに注ぐ源泉かけ流しの湯で、内湯のほかに小さな露天風呂がある。朝は6時ごろから利用でき、窓の外に春には桜が咲く。囲碁や将棋の道具を無料で貸し出すなど、のんびり過ごすための工夫もある。
料理
夕食は個室または客室でとる形で、内海でとれた魚介と、島守市周辺の旬の野菜を使った料理が出る。ふぐの湯引きや鯛のかぶと蒸し、伊勢えびのグラタンなどが季節ごとの品として知られ、湧水で育てた野菜や、町の名物の寒さらしを添えることもある。朝食は焼き魚と地元の味噌汁を中心にした和食で、湧水でいれたお茶が付く。
地域とのかかわり
島守市は湧水のまちとして知られ、清泉荘の名もその水にちなむ。宿の庭の池は、近所の人が季節の水のようすを見に立ち寄ることもあり、町の水の文化を伝える場の一つになっている。春や秋の祭りの時期には、遠くから戻る人が親族と泊まる宿として利用され、法要や会合の食事の席も受けつけている。地元の食材を使い、町の職人や作家の作品を館内に飾ることで、まちの暮らしと観光をつなぐ役割を果たしている。
利用のしかた
宿泊は一泊二食付きが基本で、日帰りの食事や休憩の相談にも応じる。夏は庭の涼を、冬は露天風呂の湯を楽しみにする客が多く、湧水の流れが見える庭側の部屋は早くから予約が埋まる。城下町と港を歩いてめぐる拠点として、島守市の観光の滞在先に選ばれている。