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島守市(しまもりし)

別名: 島守、島守の城下

長崎県の中央部、内海の東岸に広がる人口約9万7千人の城下町の市。山地から流れ出る湧水と城跡の公園の桜、島守寿司、いちごなどの農産物、海上の空港で知られる。

概要

島守市は、長崎県の中央部にある市である。内海の東岸にあたり、東の山地の西のふもとから海に向かって平野が開けている。面積は約127平方キロメートル、人口は約9万7千人で、県内でもまとまった平らな土地に恵まれたまちとして知られる。山から流れ出る湧水と、城下町の歴史、海に面した暮らしがひとつの市に重なっている。

地理

市の西は穏やかな内海に面し、波の静かな入り江と干潟が続く。東には山地が連なり、その斜面に降った雨が伏流水となって平野の縁で湧き出す。町なかの水路や庭先の池にはこの湧水が引かれ、古くから生活用水や酒、麺の仕込みにも使われてきた。山すそには溜め池や小さな湖があり、周りは散策の場になっている。平野では米のほか、いちご、にんじん、アスパラガス、トマト、温州みかんなどが育てられている。

歴史

中世にこの地を治めた領主は、日本で最初にキリスト教を受け入れた大名の一人として知られる。江戸時代には島守藩の城下町となり、海に突き出した小さな半島に築かれた久島城を中心に、武家地と町人地が整えられた。いまも城下の一角には武家屋敷の跡や石垣、古い通りの区割りが残る。1942年2月11日、町と周辺の五つの村が合併して市制を施行し、現在の市域の骨格ができた。戦後は海上の空港の開港や高速道路の整備により、県央の交通の要地となった。

見どころと特徴

城跡は現在、広い公園として整備され、全国の桜の名所百選に選ばれている。春には堀ばたや石垣の周りが花に包まれ、花見の人でにぎわう。城下町の近くには、湧水を引いた庭と小さな露天風呂をもつ老舗旅館の清泉荘があり、内海の魚介を使った料理が味わえる。山のふもとには果樹園が点在し、夏から秋にはぶどう狩りの客が訪れる。

食と産業

名物の島守寿司は、四角い木枠で押した押し寿司で、上に錦糸卵をのせた郷土料理である。ほかにも塩ゆでの落花生が土地の味として親しまれる。産業は農業と食品加工に加え、空港に近い立地を生かした電子部品などの工場、ボートレース場を中心とした観光・レジャー関連が柱になっている。

交通

市内を民営の鉄道会社の海沿いの線が南北に走り、九州の新幹線の駅も置かれている。自動車道のインターが近く、県都の長碕市や空港へ短時間で行ける。海上の空港は市域の沖合にあり、全国各地への空の玄関口になっている。

行事と暮らし

春の桜まつりに加え、秋には城下町の通りを獅子や踊りの行列が練り歩く祭りが開かれる。市内の学校や団体が、城跡の公園で季節ごとの行事を行うことも多い。水路沿いの湧き場では、いまも朝に水を汲みに来る人の姿が見られ、水のまちとしての暮らしが受け継がれている。

周辺

県東部の半島には、同じく湧水と城下町をもつ島浜市や島浦市があり、湧き水と城跡を巡る旅の行き先として並べて語られることが多い。

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