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玉南市(たまなんし)

別名: 玉南、玉南温泉の市

熊本県北部にある、玉南温泉を抱える人口約6万人の市。温泉と米・果樹の農業、歴史ある町並みをあわせもつ。

概要

玉南市は、熊本県の北部にある市です。人口は約6万人、面積は約152平方キロメートルで、県北地域の中心的な役割を担う都市です。市の西は海に面した低地、東は丘陵地という地形で、古くから米づくりや畑作が行われてきました。市内には湯の湧く温泉地が二つあり、「温泉のある小さな市」として知られています。

所在地とアクセス

熊本県の北部に位置し、県庁所在地の熊元市へは鉄道や道路で通える距離にあります。市内には、民営の鉄道会社の本線の駅のほかに、新幹線の停車駅である新玉南駅があり、平成23年の新幹線の全線開業で、九州の南北への足が一段と便利になりました。駅は市街地から少し離れた場所に置かれ、周辺では新しい住宅や店の整備が進められています。市内を貫く国道と、広域の幹線道路も、通勤や物流を支えています。

歴史

現在の玉南市は、平成17年10月3日に、旧玉南市と、隣り合う三つの町が合併して生まれました。もとの市は、街道の宿場や、温泉の湯治場として栄えた歴史をもち、合併によって、海辺の干拓地や、山あいの温泉地までを市域にもつことになりました。合併後は、旧市町それぞれの暮らしと祭りを引き継ぎながら、一つの市としての行政が行われています。

温泉と観光

市内には、街なかの玉南温泉と、山あいに近い温泉地という、二つの湯どころがあります。玉南温泉には、大浴場や離れの客室をもつ旅館が並び、湯治や観光の客を迎えています。たとえば月見野館は、昭和26年に創業した旅館で、地元の食材を使った会席料理で知られています。もう一つの温泉地は、明治の文豪が小説に書いたことでも知られ、静かな湯の宿として、散策を楽しむ人が訪れます。温泉街には、足湯や、湯を引いた共同の浴場もあり、日帰りで立ち寄る人にも親しまれています。

産業と暮らし

平野部では米や麦、野菜の栽培がさかんで、丘陵地ではみかんなどの果樹やトマトの栽培も行われています。海辺の干拓地では、広い農地が広がり、収穫の季節には直売所に地元の産物が並びます。市の中心部には商店街や病院、学校がそろい、温泉の観光と農業、そして熊元市へ通勤する人の住宅地という、三つの顔が暮らしを支えています。

行事と文化

市内では、春の花見や、秋の収穫を祝う祭り、温泉街の夏の灯りの催しなど、季節ごとの行事が開かれます。各地区の神社では、氏子による例祭が続けられ、子どもたちが参加する踊りや神輿も見られます。また、湯治の歴史にちなんで、温泉を題材にした文学や俳句の催しも、地域の文化として根づいています。

周辺

北には県境をこえて隣の県の町が続き、南へは県庁所在地の熊元市があります。市の東の丘陵地には、ハイキングのできる山道や、展望のきく公園があり、西の海辺には、干潟と夕日を眺められる場所があります。熊本県内の他の温泉地や城下町とあわせて巡る旅の拠点にもなっており、日帰りから一泊までの観光に使われています。