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谷辺総合病院(たにべそうごうびょういん)

別名: 谷辺病院

和歌山県の谷辺市にある総合病院。国の制度にもとづく独立行政法人が運営する316床の病院で、救命救急センターと災害拠点病院を担い、市と周辺の町の医療の中心の一つになっている。

概要

谷辺総合病院は、谷辺市 にある総合病院である。国の制度にもとづく独立行政法人が運営し、許可病床は316床。内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、小児科、外科、整形外科、脳神経外科、心臓血管外科、皮膚科、眼科、放射線科、救急科、歯科口腔外科など、約19の診療科を置く。救命救急センターを備え、谷辺市と周辺の町の医療の中心の一つになっている。市の面積が県内で最も広く、海沿いの市街地から山間の温泉地までが一つの市に含まれるため、広い範囲から患者が集まる病院である。

沿革

病院の前身は、1937年に海沿いの温泉地で開かれた、軍の病院の臨時の施設である。1945年に終戦を迎えて国の療養所となり、1951年に「国立谷辺病院」と改称して、現在の谷辺市内へ移った。1992年には、海沿いの温泉地にあった別の国立の施設と統合し、現在の形になった。2004年に独立行政法人へ移行して現在の名称となり、2010年からは、医師が救急車に同乗して現場へ向かう「ドクターカー」の運用を始めた。長い歴史の中で、軍の施設から療養所、国立病院、独立行政法人の病院へと、時代ごとに役割を変えながら地域の医療を受け継いできた。

診療と指定

病床の内訳は、重症患者のための高度急性期が22床、急性期が248床、回復期が46床である。政策医療の分野では、がん、循環器の病気、子どもと母親の医療(成育医療)を専門とする施設として位置づけられている。県からは次の指定を受けている。

緩和ケア病棟も設けており、急性期の治療から、終末期の痛みや不安をやわらげる医療までを一つの病院で受けられる。

救急と災害医療

救命救急センターでは、重い症状の患者を24時間体制で受け入れる。心臓や脳の急な病気、大きなけが、子どもの急病など、他の病院では対応が難しい患者が、消防の救急隊や周辺の病院から運ばれてくる。ドクターカーは、現場に早く医師が着くことで、搬送の途中から治療を始められる仕組みである。

災害拠点病院としては、地震や津波、豪雨などで多数の負傷者が出たときに、傷病者の受け入れと治療の中心になる。海に近い平野に建つため、南海トラフ沿いの地震を想定した備えが重んじられ、非常用の電源や水、医薬品の備蓄、災害派遣の医療チームの出動体制を整えている。年に数回、市や消防と合同の訓練も行われる。

所在地とアクセス

所在地は谷辺市の市街地で、海に近い平野にある。民営の鉄道会社の本線の駅から車で10分ほどの距離にあり、バスの路線や、市内の高齢者の通院を支える乗り合いの交通も利用できる。自動車道のインターからも近く、山間部や隣の町からの救急搬送にも使いやすい場所である。敷地には来院者用の駐車場があり、外来は平日の午前を中心に受け付けている。

地域とのかかわり

谷辺総合病院は、市内の診療所や周辺の町の病院と連携し、症状が落ち着いた患者を地域の医療機関へ戻したり、かかりつけ医からの紹介を受けたりする役割を担う。地域医療支援病院として、医師会の医師と施設や機器を共同で使う仕組みや、地域の医療者向けの研修会も開いている。

また、看護学生などの実習を受け入れて医療の担い手を育てるほか、市民向けの健康講座や公開講座を開き、がんの予防や救急のかかり方、認知症への理解などを伝えている。梅の産地で高齢化が進む土地柄から、認知症疾患医療センターとして、家族や介護の関係者からの相談にも応じている。

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