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鵜ノ崎の堤防(うのさきのていぼう)

別名: 鵜ノ崎、堤防、鵜ノ崎湖岸堤、鵜ノ崎の湖岸

長野県内の大きな湖、諏羽湖の岸にある堤防。夜は街灯が少なく、東の空がひらけているため、地元の人の散歩道であるとともに、星や流星群を見る場所にもなっている。

概要

鵜ノ崎の堤防は、長野県内の盆地にある諏羽湖の岸に沿って延びる堤防である。湖の水面は標高およそ759mにあり、周囲を山に囲まれた高地の湖のため、夏でも夜は冷え、空気が澄んでいる。堤防の上は歩いて通れる道になっていて、朝夕の散歩やジョギングをする地元の人が日々行き来している。

街灯が少なく、とくに東の空をさえぎるものがないため、夜は星や月がのぼってくる様子をそのまま眺められる場所としても知られる。天体望遠鏡を持ちこむ人もいれば、レジャーシートに寝ころんで流星群を待つ人もいる。

所在地とアクセス

堤防は、諏羽市の湖岸に面して続いている。諏羽湖は岸をぐるりと回ると約16kmある、県内で最も大きな湖で、岸には自転車とジョギングのための道が整えられている。鵜ノ崎の堤防はその湖岸の道の一部にあたり、市街地の駅から歩いて行ける範囲にある。

車で来る人は、湖畔の公共の駐車場に停めてから歩く。夜の堤防は足もとが暗いので、懐中電灯や、赤いフィルムをかぶせた明かりを持つ人が多い。

湖と堤防のなりたち

諏羽湖は、大きな断層帯に沿って地面がずれ落ちてできた湖で、面積は約12.8平方キロメートル、いちばん深いところでも7mあまりと浅い。昭和の高度成長のころには、田畑や家庭から流れこむ水で水質が悪くなったが、昭和54年から平成5年ごろにかけて下水道の整備が進み、水はしだいにきれいになっていった。

湖岸の堤防は、増水から町を守るために築かれてきたもので、その上の道が、いまのような散歩道として使われるようになった。

見どころと特徴

堤防の見どころは、なんといっても空と水面である。晴れた夜は、東の空にのぼる星座が湖面にうつり、風のない日には鏡のようになる。夜明け前のごく短い時間には、対岸のわずかな明かりと星が水面に混じり合う。昼間は、湖ごしに遠くの山並みが見え、空気の澄んだ日には、はるか遠くの高い山も見えることがある。

冬には、湖が全面に凍り、氷がもり上がって割れる「御神渡り」が起こることがある。土地の言い伝えでは、男神が女神のもとへ通った跡とされ、記録は約600年分が残る。凍った朝の堤防は、地元の人が氷の様子を見に集まる場所にもなる。

行事と利用

夏には、7月下旬から8月下旬にかけて、湖の上で毎晩花火が打ち上げられ、堤防から見物する人も多い。花火の期間は夜も人通りがあるが、それ以外の季節は静かで、星を見るのに向いている。

流星群の夜は、東向きの堤防に人が集まる。ただし、街灯が少ないぶん、ひとりで歩く場合は暗さに注意が必要である。星を見る人は、湖からの冷え込みに備えて、厚手の上着を着て行く。冬は氷点下まで下がる日があり、手袋も欠かせない。

湖岸では、ワカサギ釣りも古くから親しまれ、冬には渡り鳥の白鳥が姿を見せる。朝のうちは釣り人や鳥を見にきた人とも出会う。ただし、ワカサギの水揚げは、昭和51年の最盛期にくらべると大きく減っている。

周辺

湖畔には、遊覧船、カヤック、足こぎボート、水陸両用バスなどの遊びがあり、近くには寺社や美術館、温泉もある。堤防は、こうした観光の場所とは少し離れた、静かな一角として、日常の散歩に使われている。

水のにおいと、水鳥の声、遠くを走る電車の音だけが聞こえる堤防は、曇った夜でも、座って時間を過ごしにくる人が絶えない。晴れても曇っても、ここは地元の人にとって、夜空を見に行く気持ちになれる場所である。

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