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山室農機株式会社(やまむろのうきかぶしきがいしゃ)
熊本県の山室市にある農機具販売会社。トラクター、耕うん機、コンバインなどの販売・修理・部品供給を行い、1958年に創業した。納めた後の整備まで自社で受け持つ、地域の農家の身近な店である。
概要
山室農機株式会社は、熊本県の山室市に本社を置く農機具の販売会社である。トラクター、耕うん機、コンバイン、田植機、管理機、草刈機などの農業機械を扱い、販売だけでなく、修理と部品の供給までを一貫して受け持つ。1958年(昭和33年)の創業で、山あいの棚田から平地の水田・畑まで、市内の農家の機械を長く支えてきた。従業員は30人ほどで、そのうち半数近くが整備を担当する。
沿革
創業は1958年。当時は耕運機が各地の農家に広まりはじめた時期で、牛や馬に代わる動力として機械を求める声が高まっていた。創業者は、機械を売るだけでなく壊れたときにすぐ駆けつけることを店の方針とし、小さな店先で修理を引き受けることから商いを始めた。
1960年代後半からは、稲作の機械化が進み、田植機とバインダー、のちにコンバインが普及した。これに合わせて整備工場を広げ、部品の在庫を増やした。1980年代には乗用型のトラクターの取り扱いが増え、大型化する機械に対応するため、作業場に大型の機械を入れられる整備棟を建てた。平成に入ると、中古機械の下取りと再販、点検整備の契約にも力を入れ、2000年代には営業所を市内の周辺地域にも置いた。近年は、GPSを備えた自動操舵のトラクターや、ラジコン式の草刈機など、省力化の機械の提案も行っている。
事業と特徴
事業は大きく三つに分かれる。
- 販売: 新品と中古の農業機械、園芸機械、作業用の用品を扱う。農家の作付けや経営の規模、圃場の広さに合わせて、機種の選び方を相談しながら見積もりを出す。
- 修理・整備: 工場に機械を引き取っての整備のほか、田んぼや畑へ出向く出張修理も行う。春の田植え前と秋の刈り取り前は、点検の依頼が集中するため、前もっての点検を呼びかけている。
- 部品供給: 主要な消耗部品を常に在庫し、在庫のない部品はメーカーから取り寄せる。古い機械の部品を探すのも得意で、長く使い続ける農家に重宝されている。
特色は「納めた後」を重んじる点にある。収穫の最盛期に機械が止まれば、その年の収入に響くため、故障の連絡があれば当日のうちに現地へ向かうことを目標にしている。代替機の貸し出しも行っている。
本社と営業所
本社は山室市内にあり、店舗・展示場・整備工場・部品倉庫が同じ敷地に並ぶ。展示場には、新型のトラクターやコンバインが並び、春と秋には展示会を開いて、実際に乗って試せるようにしている。営業所は市内と近隣に3か所ほどあり、それぞれ小さな整備場と部品の棚を備える。営業時間は平日の朝から夕方までで、農繁期は土曜も店を開ける。
地域とのかかわり
山室市は山室市として、山あいと平地の境に位置し、温泉と古い町並みをもつ。この土地の農業は、米のほか、野菜、果樹、畜産など多様で、圃場の大きさも傾斜地の小さな田から平地の広い畑まで幅がある。そのため、小回りの利く機械から大型の機械まで、扱う機種の幅が広い。
会社は、農協の機械部会や地域の農家の集まりに協力し、安全な作業の講習会も開いている。機械の事故を防ぐための点検の仕方や、刈り取り時の注意を伝える場で、新しく農業を始めた人や、高齢の農家が参加する。後継ぎが少なくなるなか、機械の面から地域の農業を続けやすくすることを、会社の役目と考えている。
関連する話題
農機具の販売店は、全国の地方の市町に多く、メーカーの系列店と独立した販売店に分かれる。近年は、機械の高額化と農家の減少、担い手の高齢化により、共同利用やリース、中古機械の需要が増えている。山室農機でも、リースと中古の相談を受けており、農家の負担を抑える提案を行っている。