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味処 浜ひさご(あじどころ はまひさご)
愛媛県の海沿いの市、八幡磯市にある、1978年創業の仕出しと定食の店。昼は地魚の定食、夜と前日は仕出し弁当を手がける。
概要
味処 浜ひさごは、愛媛県の海沿いの市、八幡磯市にある食事処です。1978年の創業で、昼は定食、夜と前日は仕出しや弁当を受ける二つの顔をもっています。市の魚市場で水揚げされた鯛やヒラメ、アジなどの地魚を主役にした料理が持ち味です。地元では、普段の昼ごはんにも、法事や祝い事の集まりにも使われる店として知られています。
沿革
1978年に、港のにぎわいが残る船場通の一角で創業しました。当初は魚料理の定食と、近所の会食向けの仕出しを小さく始めた店でした。その後、市内の法事や祝い事の注文が増えるにつれて、折詰や重詰めの仕出しが柱のひとつになりました。個室のある座敷を備えて会食にも応じるようになり、現在は定食と仕出しの両方を手がける店として続いています。創業から四十年以上、同じ港のまちで暮らしの節目の食事を支えてきました。
料理と特徴
昼の定食は、日替わりを中心に、煮魚、天ぷら、刺身、アジのたたきを使った品などが並びます。名物のひとつが、鯛めしの定食で、価格は1,400円前後です。市の名物であるじゃこ天は、揚げたてのほか、煮物にも使われます。海鮮丼やウニ丼のような丼ものもあり、ひとりで来て食べる人にも向いた店です。
注文が重なる昼どきは、焼き台や揚げ場が一度に動きます。そのため調理場は、開店の時刻から全員が持ち場に入る態勢を取っています。一日に出る定食は八十食ほどで、仕込みは前日から始まります。魚は市場で仕入れた状態を見て、煮るもの、焼くもの、揚げるものに振り分けられます。
仕出しと弁当
仕出しは、法事、祝い事、会食向けの折詰や重詰めのほか、一人分の弁当にも応じます。注文は前日までに受け、予算と人数に合わせて内容を決めます。法事の弁当は、蓋を開ける一時間後、二時間後に味が立つよう、冷めたときにちょうどよくなる加減で作られます。たとえば煮物の出汁は、温かいうちに食べる料理よりも少し薄めにして、冷めた先の味を見て整えます。
焼き魚や天ぷらも、時間がたっても食感が落ちにくいように揚げ方や下味を工夫します。盛り付けは、彩りと食べやすさを考え、仕切りで味が混ざらないように詰めていきます。こうした冷めてからの味づくりは、店の調理場で代々受け継がれてきた技のひとつです。
店の様子と所在地
店は八幡磯市の港に近い通りにあり、昼は勤め人や港で働く人、買い物帰りの人が立ち寄ります。店内にはカウンターとテーブル席、そして団体や法事の会食に使える座敷があります。仕出しの配達は市内を中心に、車で近隣の地区にも出向きます。営業は昼の定食が中心で、夜は予約の会食や仕出しの対応が主になります。
調理場と人づくり
調理場では、店主が仕込みから味つけまでを見て、日々の仕事の中で調理の考え方を伝えています。旅館や他の飲食店で経験を積んだ料理人が加わることもあり、働き方の違いを学びながら、定食の手数の多さと仕出しの時間の読み方に慣れていきます。調理場の人は、教わったことをノートに書きとめ、味の加減や段取りを自分のものにしていきます。
地域とのかかわり
浜ひさごは、港のまちの食を、日常の昼ごはんから法事や祝い事までつなぐ店として、地域に根づいています。地元の魚や名物のじゃこ天を使うことで、市の水産の恵みを伝える役割も担っています。季節の節目や行事のたびに仕出しの注文が入り、家族や親族が集まる場の食卓を支えています。