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藤坂市(ふじさかし)

別名: 藤坂、お茶とサッカーのまち

静岡県中部にある、お茶とサッカーのまちとして知られる市。南に平野、北に茶畑の丘陵と山あいが広がり、玉露の産地であり、サッカーの盛んな土地柄でもある。

概要

藤坂市は、静岡県の中部、二つの大きな川にはさまれた地域にある市である。人口は約13万人で、県庁所在地に次ぐ県中部の主要な都市のひとつにあたる。お茶とサッカーのまちとして広く知られ、市街地の南には平野が、北には茶畑の広がる丘陵や山あいが続く。市の行政は藤坂市役所が担い、職員は約900人である。

地理と交通

市域は南北に長く、南は田や住宅地の広がる平野、北は茶園が段々に連なる丘陵と山地になっている。市の中心は民営の鉄道会社の本線が通る藤坂駅で、駅周辺に商業施設や官公庁が集まる。新幹線は市内を通るが駅はなく、東名高速道路と新東名高速道路のインターチェンジが市内に設けられ、車での広域のアクセスがよい。駅から市の北部の山あいへは、バスや車で約30分ほどで、通勤や通学、観光の足として使われている。市内には、お隣の市との境に近い場所に精密部品の工場もあり、吉野精機株式会社のように工場を市のすぐそばに置く会社もある。

歴史

江戸時代には、街道の宿場として藤坂宿と丘辺宿がおかれ、旅人でにぎわった。また、田仲城を中心とする城下町としても栄え、物資や人が行き交う土地であった。明治以降は茶の栽培と製茶が広がり、鉄道の開通とともに、お茶や農産物の出荷が盛んになった。昭和29年に市制を施行し、その後、周辺の町村との合併を重ね、平成21年には隣の丘辺町と合併して現在の市域となった。高度経済成長の時期には、駅周辺の市街地が広がり、住宅地や工場が増えて、人口も着実に伸びた。

お茶のまち

温暖な気候と水はけのよい丘陵地に恵まれ、市内では古くからお茶づくりが行われてきた。北部の山あいでは、覆いをかけて育てる高級茶の玉露も生産され、「朝奈玉露」の名で知られる。山あいの茶園は、朝夕の寒暖差と霧に恵まれ、香りの高い茶葉が育つとされる。春の新茶の季節には、茶摘みが始まり、市内の製茶工場や茶問屋が忙しくなる。お茶のほか、梨、きのこ、みかんなどの農産物も育てられている。工業では、医薬品、食品加工、家具などの製造業が営まれ、農業と工業がともに市を支えている。

サッカーのまち

市のサッカーは、昭和の初めごろに地元の学校で盛んになったことに始まるとされ、その後、多くの優れた選手を送り出してきた。市内の学校のチームは全国大会の常連で、小学生から高校生まで、街のあちこちのグラウンドでボールを蹴る姿が見られる。駅前や公共施設には、サッカーにちなんだ装飾やモニュメントが置かれ、「サッカーのまち」を印象づけている。少年団やクラブも多く、市民が観戦や応援を楽しむ土地柄でもある。

見どころと憩いの場

市のほぼ中央には、池のまわりに散歩道が巡る白蓮池公園がある。桜、藤、花菖蒲など四季の花が咲き、日本庭園や野外音楽堂も備え、市民の散歩や憩いの場として親しまれている。春には桜の花見客でにぎわい、初夏には花菖蒲が池のほとりを彩る。北部の茶畑の丘陵では、段々に連なる茶園の景色を眺めることができ、新茶の時期には茶摘みの体験を楽しむ人もいる。

暮らしと地域

市内には、住宅地と商店街、田畑と茶園が隣り合って広がり、通勤や買い物に便利な暮らしやすさがある。駅周辺の商店街には、お茶の専門店や飲食店が並び、お土産に新茶を買い求める人も多い。祭りや行事も年間を通して行われ、茶とサッカーを軸にした地域の結びつきが、この市の個性となっている。