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浜本蒲鉾店(はまもとかまぼこてん)

別名: 浜本蒲鉾、浜本かまぼこ店、浜本の天ぷら屋

沖縄県南部の海沿いの市、糸浜市の市場の中にある、家族経営の蒲鉾と天ぷらの店。大正8年ごろの創業と伝わり、魚のすり身を使った蒲鉾と揚げたての天ぷらを、手頃な値段で売っている。

概要

浜本蒲鉾店は、沖縄県南部の海沿いの市、糸浜市の市場の中にある、家族経営の蒲鉾と天ぷらの店である。魚のすり身を使った沖縄の蒲鉾と、その場で揚げる天ぷらを主な品とし、創業からおよそ100年の歴史をもつ。朝の早い時間から店を開け、買い物客や仕事前の人、観光で訪れた人が立ち寄る。小さな間口の店先には、揚げ油の香りと湯気が立ち、市場の朝の風景の一部になっている。

沿革

創業は大正8年(1919年)ごろと伝わる。漁港のある糸浜の海で獲れた魚をすり身にして蒲鉾に仕立てることから始まり、世代を重ねながら、同じ場所で手作りの製法を守ってきた。店は代々、家族が仕込みから揚げ、販売までを分担して切り盛りしており、創業100年を超えた近年も、市内で長く続く蒲鉾屋の一つとして知られている。戦後の混乱や、市場の人の流れが変わる時期にも店を閉じず、地元の食卓に練り物と揚げ物を届け続けてきた。

商品と特徴

中心となる商品は、魚のすり身を成形して揚げた沖縄の蒲鉾と、衣をつけて揚げる天ぷらである。沖縄の天ぷらは、本土の野菜や海老の天ぷらとは違い、魚のすり身に厚めの衣をまとわせて揚げる点に特徴があり、この店でもすり身の天ぷらが看板になっている。揚げたてを紙に包んで渡す売り方で、朝食や間食、昼の軽食として手頃な値段で買える。1人あたり1,000円以内でじゅうぶんに満足できる気軽さも、通う人が多い理由である。

原材料の魚の値段が上がる中でも、すり身の味と食感を大切にした仕事を続けている。冠婚葬祭や法事、年中行事のときには、蒲鉾を折り詰めや箱で買い求める家も多く、食卓や贈り物に欠かせない品として根づいている。

新しい取り組み

近年は、地元の学生のグループと協力して「スイーツかまぼこ」の開発に着手した。すり身にメレンゲやクリームチーズを混ぜ、寒天のようななめらかな食感をめざし、上に糸浜市産の果物を飾る菓子のような蒲鉾である。伝統の蒲鉾に加えて、若い人や観光客にも手に取ってもらえるよう、新しい商品づくりにも取り組んでいる。試作と試食を重ねながら、すり身という素材の新しい食べ方を探っている。

店舗と所在地

店は糸浜市の市場の一角にあり、観光で市場を歩く人の通り道にも面している。店頭で注文を受けてから揚げる品もあり、できたてをその場で食べる人と、持ち帰りで買う人の両方が訪れる。市の中心部や漁港にも近く、車でも歩きでも立ち寄りやすい。営業時間は朝が早く、売り切れしだい閉まる日もある。

地域とのかかわり

糸浜市の漁港で水揚げされる魚の加工を担う店の一つとして、海のまちの食文化を支えてきた。地元の学生や若い世代との共同開発のほか、市場の行事や観光客の呼び込みにも関わっており、世代をこえて親しまれる店になっている。長く通う常連と、初めて訪れる旅行者が同じ店先で並ぶ光景は、市場の日常として定着している。

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