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畑野の氷菓子の店(はたののこおりがしのみせ)
韮里市の商店街の近くにある、ジェラートと果実そのものの味を凍らせた氷菓を売る小さな店。旬の果物を使い、添加物に頼らない素材重視のつくり方で、まちの人に親しまれている。
概要
韮里市の商店街の近くにある、アイスや氷菓子を売る小さな店。旬の果物をたっぷり使ったジェラートと、果実そのものの味を凍らせた「果実氷菓」を専門に扱う。香料や保存料などの食品添加物は使わず、素材の味と季節感を大切にしている。店内は小さく、買ってすぐ食べて帰る人も、ゆっくり座って味わう人もいる、まちの身近な氷菓子の店である。
所在地とアクセス
駅から歩いて行ける古い商店街の近くにあり、通りを散歩するついでに立ち寄る人が多い。店の前には、夏の暑い日でも冬の寒い日でも目に入るように、のぼりが立てられている。雨の日にはのぼりが水を含んで重たそうに垂れ、その姿が通りの風景のひとつになっている。車で来る客のために、駐車場が4台分ある。営業時間は午前10時から午後7時までで、冬の11月から2月は午後6時で閉める。定休日は火曜日と水曜日。まちの 韮里市 は山あいの盆地にあり、夏は日ざしが強く、冬は朝晩に冷え込むため、季節ごとに客の顔ぶれと注文の中身が変わる。
品ぞろえの特徴
品ぞろえは大きく三つに分かれる。乳を使ったアイスクリーム、乳分の少ないアイスミルク、そして氷菓(シャーベット)の系統である。中でも人気は果実氷菓で、水をほとんど加えず、果実のうま味を濃縮して凍らせる。口に入れると、果物をそのまま食べているような食感と香りが広がる。モモ、ブドウ、イチゴ、柿など、県内で穫れる果物を季節ごとに入れ替え、同じ果物でも品種が変われば味も変わる。ジェラートは、生乳のやさしい甘さを生かした味から、果物や野菜を使った味まで、常に十種類前後が冷凍ケースに並ぶ。夏にはかき氷も出し、果実のシロップは店で煮てつくる。冬でも注文が絶えないのは、濃いミルクのジェラートと、あずきを使った素朴な氷菓である。
素材とつくり方
果物は、近隣の農家から直接仕入れることが多い。桃やブドウは、産地のすぐそばの店ならではの新鮮さが持ち味で、収穫の盛りには朝に届いた果実をその日のうちに仕込む。傷みの出た果実や形の不ぞろいな果実も、風味が十分であれば氷菓に使い、無駄を出さないようにしている。仕込みは小さな釜と専用の機械で少量ずつ行い、一度につくる量を絞ることで、できたてに近い状態で店頭に出す。砂糖は控えめにし、果実の酸味と甘みの釣り合いを見ながら、一回ごとに味を調える。保存料や着色料、香料は加えない。そのため、色合いは果物そのままで、季節や品種によって毎年少しずつ変わる。
沿革
店は、果樹の盛んな土地で育った人が、地元の果物の味をそのまま届けたいという思いから、商店街の近くの小さな店舗を借りて始めた。開店当初はジェラートを数種類だけ並べる店だったが、農家との付き合いが広がるにつれて果実氷菓が加わり、品数が増えた。やがて、季節の果物を目当てに通う常連が増え、贈り物にする人や、遠くから訪れる人も見られるようになった。いまも店構えは大きく変えず、小さな店のまま、仕込みの量と味の質を保つことを大切にしている。
地域とのかかわり
商店街の近くにあるため、買い物帰りの人や、学校帰りの子ども、散歩の途中の年配の人など、客層は幅広い。夏の暑い日には行列ができることもあり、店先のベンチで食べる人の姿が通りに和やかな空気をつくる。農家から仕入れる果物が店の味を支えているので、産地の収穫の具合が、そのまま店の品ぞろえに表れる。果樹のまちならではの季節の移ろいを、一杯のジェラートや氷菓で伝える店として、地元の人に親しまれている。近くには 畑野青果店 もあり、同じ通りの旬の食べものを扱う店として、あわせて立ち寄る人もいる。
利用のしかた
注文は店頭で受け、カップとコーンから選べる。ジェラートは一つから、二つまたは三つの味を重ねて頼むこともできる。持ち帰り用の保冷袋があり、家族への土産に買う人も多い。持ち帰りの際は、溶けやすい夏場ほど早めに冷凍庫へ入れるよう勧められる。味見を頼むと、小さなスプーンで少量を試させてくれるので、初めての人でも選びやすい。