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北嶺市(ほくれいし)

別名: 北嶺

岩手県の中西部にある、人口約8万6千人の市。北嶺川がつくった平野に市街地と工業団地、水田が広がり、西の山ぎわには温泉郷がある。

概要

北嶺市は、岩手県の中西部に位置する市である。面積は約908平方キロメートル、人口は約8万6千人で、県内では広い市域をもつ部類に入る。市域の中央には北嶺川がつくった平野が開け、西に奥羽の山なみ、東に高原状の山地を望む。平野には水田と市街地、そして工業団地が並び、山あいには温泉郷と農山村が続いている。工業団地のあるものづくりの市であり、同時に温泉と農業のまちでもある。

所在地と地勢

市の中央を南北に北嶺川が流れ、そこへ西の山から豊瀬川や猿ヶ岩川などの支流が注ぐ。川ぞいには平らな耕地が続き、米づくりの中心になっている。東の山地には、県内でも知られた霊峰・早池嶺山がそびえ、周辺は登山と森林の地域である。山あいの川には、水を蓄え、洪水を抑えるためのダムがいくつか設けられ、水の利用と防災を支えている。冬は雪が積もり、内陸らしく寒暖の差が大きい。

歴史

現在の北嶺市は、2006年1月1日に、旧来の北嶺市と、稗抜郡の石鳥野町・大瀬町、和我郡の東輪町が合併して発足した。旧市は城下の面影を残す町で、近世には城と、武家の家並み(同心の屋敷)が置かれた。明治以降は鉄道の開通とともに商業の町として発展し、昭和には温泉の開発が進んで保養地としても知られるようになった。平成の合併で山あいの旧町が加わり、平野から高い山までを含む広い市になった。

産業と工業団地

市の産業の柱は、工業と農業である。平野の幹線道路ぞいには工業団地が整えられ、自動車部品や電子部品、機械金属、食品の工場が立地している。自動車道が南北と東西に通り、新幹線の駅も市内にあるため、物流の拠点としても適している。農業では、平野の米のほか、野菜、りんご、畜産が営まれ、山あいではきのこや高原野菜も育てられている。

交通

市内には空港があり、国内の主な都市と結ぶ空の玄関口になっている。新幹線の駅は市街地から少し離れた場所にあり、在来線の本線が通る駅が市の中心駅になっている。南北に走る自動車道と、沿岸部へ向かう自動車道が市内で交わり、県内の各方面へ車で出やすい。市内にはバスの路線もあり、温泉郷や山あいの地区へ通じている。

観光と文化

西の山ぎわには、花牧温泉郷と呼ばれる温泉地が広がり、宿泊施設や日帰り入浴の施設が並ぶ。城あとや、清水を祀る古い寺、同心の家並みなど、歴史を感じられる場所もある。市は、詩や童話、洋画などの分野で活躍した文化人を多く送り出したことでも知られ、記念館や美術の展示施設が整えられている。春には城あとの桜、夏には夏祭りと神楽、秋には収穫祭が開かれ、四季を通じて催しが続く。

暮らしと周辺

市街地には商店街と病院、学校が集まり、周辺の住宅地には、工業団地や農業にかかわる人々が暮らしている。北嶺川ぞいの堤防は散歩の道として使われ、市民の憩いの場になっている。南には人口の多い工業都市の北登市があり、同じ川ぞいの県内の市として、通勤や物流の面でつながりが深い。

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