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鹿羽市(かばし)
鹿児島県内の半島の中央部にある、畜産と農業がさかんな市。国の航空基地を抱え、「畜産・農業のまち」と「基地のまち」の二つの顔をもつ。
概要
鹿羽市は、鹿児島県の東部、湾に囲まれた半島の中央部に位置する市です。面積は約448平方キロメートル、人口は約9万5千人で、県庁所在地の鹿羽市ではなく鹿児洲市と、もう一つの大きな市に次ぐ、県内3番目の規模をもちます。年間の平均気温は約17度と温暖で、この気候を生かした畜産と農業がさかんです。市内には国の基地があり、「畜産・農業のまち」と「基地のまち」という二つの顔をもっています。市の花はバラで、「ばらのまち」をキャッチフレーズにしています。
沿革
最初の鹿羽市は、昭和16年5月27日に、鹿羽町・花岡村・大姶良村の1町2村が合併して発足しました。その後、平成18年1月1日に、輝北町・串良町・吾平町の3町と合併し、現在の2代目の鹿羽市となりました。合併によって、平野部の農地から山あいの高原、海沿いの漁村までを含む、広い市域になりました。旧3町はそれぞれ支所が置かれ、地域ごとの暮らしの窓口として今も役割を担っています。
地理と気候
市域は半島の中央に広がり、西側は湾に面した海岸、中央部は台地と平野、東側から北側にかけては山地と高原という変化に富んだ地形です。台地の多くは火山灰が積もってできたシラス台地で、水はけがよい一方、水を蓄えにくい性質があります。夏は高温多湿で、台風の通り道にもなりやすく、秋口には強い風雨への備えが欠かせません。冬は比較的おだやかですが、山あいの高原では朝晩に冷え込む日があります。
産業
農業産出額は市町村別で全国8位に入る規模です。黒豚、ブロイラー(肉用鶏)、肉用牛などの畜産のほか、落花生やサツマイモが特産で、サツマイモの収穫量は全国で2位です。火山灰の積もった台地では、水はけのよさを生かした畑作が行われています。かつては水の乏しい台地に用水を引く大規模な事業が進められ、農地の整備が畜産とともに農業の土台を支えてきました。海に面した地域では漁業もさかんで、カンパチの養殖・水揚げ量は全国で2位です。こうした農畜水産物を使った食品加工も市内で営まれ、直売所や道の駅には地場の産品が並びます。
基地と大学
市内には海上自衛隊の航空基地があり、国防と災害派遣の拠点として、地域の暮らしと深く結びついています。基地の敷地の一角には史料館があり、航空の歴史に関する資料が公開されていて、市外からの見学者も訪れます。また、昭和の終わりごろからは体育系の大学が市内にあり、若い学生が暮らすことで、まちににぎわいと活気をもたらしています。基地の隊員や家族、学生が市内に住むため、住宅地や商店、飲食店の需要にも影響を与えています。
見どころと行事
市の花であるバラにちなみ、市内の公園ではバラ園が整えられ、見ごろの春と秋には多くの人が訪れます。高原地域では、星空の観察や自然散策ができ、夏には涼を求める人でにぎわいます。また、畜産のまちらしく、地場の肉を味わえる食事処や、さつまいもを使った菓子も親しまれています。市内の歯科医院のなぎさ歯科など、暮らしを支える身近な施設も各地区に点在しています。
交通と暮らし
市の中心部から県庁所在地の鹿児洲市へは、湾を渡るフェリーや、半島を貫く自動車道・バスで結ばれています。鉄道は現在市内を通っておらず、かつて通っていた路線の跡は、自転車道や公園として利用されている区間もあります。日常の移動は自動車が中心で、中心市街地には買い物や医療、行政の機能が集まっています。県立の高校として鹿羽市に所在する県立鹿羽高校が、地域の進学や部活動の中心になっています。