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柿の木神社(かきのきじんじゃ)

別名: 柿の木さま

東松野市の住宅地の近くにある、小さな氏神の神社。参道の柿の木と町内会の掲示板で親しまれ、町内の人びとが掃除や行事を分担して守っている。

所在地埼玉県東松野市柿沼町1486番地3

概要

柿の木神社は、東松野市の住宅地の近くにある、小さな氏神の神社である。地元では「柿の木さま」とも呼ばれ、周辺の町内の氏神として、古くから暮らしに寄りそってきた。境内は広くないが、鳥居から社殿までの参道は砂利敷きで、季節ごとに木々の表情が変わる。神職が常駐する社ではなく、日々の掃除や管理は町内の人びとが分担して担っている。鳥居のすぐ横には町内会の掲示板が立ち、回覧板や行事のお知らせを貼りかえる場所としても使われている。

所在地とアクセス

神社は東松野市の住宅地と畑地が接するあたりにあり、まわりを戸建ての家並みと生け垣が囲んでいる。市内の私鉄の駅から歩くと、住宅地の細い道を抜けて15分ほどである。車で来る人のための専用の駐車場はなく、お参りは歩いて来る近所の人が中心になる。鳥居の前の道は車の通りが少なく、散歩の人や買い物帰りの人が、足を止めて軽く頭を下げる姿が見られる。雨の日には傘をさした人が、鳥居の前で静かに手を合わせていく。

歴史

創建の年ははっきりしないが、江戸時代の後期には、集落の鎮守として祀られていたと伝わる。当時は周囲が畑と雑木林で、農作業の安全と五穀の実りを願う場だった。昭和の半ば以降、市内が私鉄沿線のベッドタウンとして開けると、畑は住宅地に変わり、氏子も新しく移り住んだ家が増えた。そのなかで、社殿の修理や鳥居の建て替えは、町内の寄付と持ち回りの世話役によって続けられてきた。平成の初めには、傷んだ屋根が銅板ぶきに改められたという。

境内の見どころ

社名の由来となった柿の木が、参道の脇に一本立っている。秋には橙色の実がなり、葉が落ちるころの枝ぶりも趣がある。石段は数段で、雨の日には濡れて茶色く光る。手すりがあるので、足もとの不安な年配の人も安心して上り下りできる。社殿は小ぶりな木造で、拝殿の前に賽銭箱と鈴が下がる。境内の隅には小さな末社の祠と、手水舎、古い石の灯籠が一対あり、春には葉桜の枝から雨のしずくが落ちて、境内がしんと静まる。

行事と利用

一年の行事は、町内の人が中心になって営まれる。正月の初詣には、近所の家族連れが三々五々訪れ、小正月には古いお札や飾りを納める。春の例祭では、氏子の代表がお供えをして祝詞をあげ、そのあと集会所で直会が開かれる。秋には柿の実り時にあわせて境内の掃除が行われ、年末には町内総出で大掃除をして新年を迎える。七五三のお参りに訪れる家族も多く、子どもの晴れ着姿が参道に映える。

地域とのかかわり

柿の木神社は、お参りの場であると同時に、町内の連絡の拠点でもある。掲示板のお知らせは、町内会の役員が持ち回りで貼りかえ、雨の日には紙をビニールで包んで画びょうでとめる。夕方には、散歩の途中で鳥居の前に立ちどまる高齢の人や、犬を連れた人の姿もあり、顔見知り同士の立ち話が生まれる。派手な観光地ではないが、住宅地のなかにある静かな緑として、世代を越えて親しまれている。

周辺

周辺は戸建ての住宅が並ぶ落ち着いた地区で、近くには小さな商店やスーパー、公園がある。市内にはほかにも、やきとりの店や、いちごの産地に近い畑が広がり、神社への行き帰りに、そうした街の暮らしの景色を見ることができる。町の歩みを見守ってきた小さな社として、今も静かに地域の人びとの祈りを受けとめている。

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