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観波漁業協同組合(かんなみぎょぎょうきょうどうくみあい)

別名: 観波漁協

観波市の港を拠点とする漁業協同組合で、組合員の漁船の係留や港の駐車場の利用、水揚げした魚の販売などを取りまとめている。いわし漁とその煮干し(いりこ)づくりを支える、地域の漁業者の組織である。

概要

観波漁業協同組合(観波漁協)は、香川県の観波市にある漁業協同組合で、事務所は港のある港町地区に置かれている。組合員の漁船の係留、港の駐車場の利用、水揚げした魚の販売といった、漁業者の日々の暮らしにかかわる事柄を取りまとめる団体である。

県西部の海域には同じような漁協が5つほど並んでおり、観波漁協はその一つにあたる。内海に面した海域で、いわしを対象にした漁が盛んな土地柄を背景に、漁業者の組織として活動している。

地域と漁業の特徴

観波市の沖合の海は、潮の流れがよく、カタクチイワシの好漁場として知られる。市の沖に浮かぶ島は、港から定期船で25分ほどの距離にあり、周囲は約6キロメートルの小さな島である。この島を含む海域で営まれるいりこ漁は、うどんのだしに欠かせない煮干しの産地として、県内外に名を知られてきた。

いりこ漁は、例年6月中旬から9月中旬にかけて行われる。網を引く本船2隻、魚群を探す探知船1隻、獲った魚を運ぶ運搬船1隻の計4隻で一つの船団をつくり、全長300メートルに及ぶ網を使う。漁期の初日には、島から十数の船団、60隻あまりの船が早朝に一斉に出漁することもある。

漁獲した魚は、すぐに煮釜へ運ばれる。漁獲から煮沸までの時間が品質を左右するため、島では水揚げからおよそ30分で煮て、そのあと10〜20時間かけて干しあげる。漁場と加工場が近いことが、風味のよい煮干しを生む理由とされる。こうした船びき網の組については、三吉網組 のように、港を拠点にいわし漁を営む小さな組も市内にある。

事業の内容

観波漁協の事業は、大きく分けて指導、販売、利用の三つに分かれる。指導の面では、漁場の利用や漁期の取り決め、資源を守るための申し合わせなど、組合員が同じ海を分け合うための調整を行う。

販売の面では、組合員が水揚げした魚を取りまとめて出荷し、いりこをはじめとする海産物の販売を手がける。港に面した売り場では、地元の人が新鮮な魚を買い求めることもできる。

利用の面では、組合員の漁船の係留場所の割り振りや、燃料や漁具などの資材の取り扱い、港の駐車場の管理を受け持つ。駐車場は組合員の車が主に使うが、漁の時間帯に合わせた早朝の出入りが多いため、利用の順番や区画の決まりを組合が定めている。

組合員と運営

組合員は、市内で漁業を営む人とその家族が中心で、漁船の大きさや漁法はさまざまである。いわしの船びき網のほか、小型の船で行う一本釣りや刺し網などの漁を営む人もいる。総会で事業の計画や決算を決め、役員が日々の運営にあたる。

漁業者の高齢化と後継者不足は、全国の漁協と同じく課題であり、若い担い手を迎えるための相談や、漁船・漁具の更新の支援にも取り組んでいる。

港と地域とのかかわり

観波市の港は、漁船のほか定期船も発着する、まちの暮らしに近い港である。漁協は港の岸壁や荷さばきの場の使い方を取りまとめ、朝の水揚げの時間帯と、釣りや散歩で港を訪れる人の動きがぶつからないよう配慮している。

夏のいりこの漁期には、港のまわりに煮干しを干す光景が広がり、市の季節の風物になっている。観波市の水産物は、うどんのだしとして県内の食卓を支えており、漁協はその出発点にあたる浜の窓口として、地域の食と暮らしに結びついている。

関連項目

観波市の漁業と港については、市の項目である 観波市 も参照。

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