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観波市(かんなみし)

別名: 観波、観波の港まち

香川県西部の瀬戸内海に面した、港のある市。明治のころは県内で最も大きな港を持ち、鉄道の起点としても栄えた。いわし漁といりこ(煮干し)づくり、港の裏手の桜の公園で知られる。

概要

観波市は、香川県の西部、瀬戸内海に面した海沿いの市です。古くから天然の良い港に恵まれ、港を中心にまちが発達してきました。市域は約24平方キロメートルと小さく、人口は約2万人です。海に面した港まち、鉄道の駅まわりの市街地、その外側に広がる住宅地と田んぼが、徒歩や自転車で行き来できる範囲に収まっています。

所在地とアクセス

香川県の西部にあり、隣には海沿いの観音浜市(宝善寺や砂の絵で知られるまち)が、東側には製麺の工場が多い坂手市が、県都の高枡市の方面へ続く海沿いに位置します。市の中心には民営の鉄道会社の駅があり、本線と支線が分かれる乗り換えの駅として、県の西部と本州をつなぐ向きの人の流れが集まります。港は駅から歩いて行ける距離にあり、駅前から港までの短い道すじに商店と漁業関係の事務所が並んでいます。

歴史

観波は、江戸時代には小さな藩の港町として整えられ、船が入りやすい湾の地形を生かして海運の拠点になりました。明治時代には、観波の港は県内で最も大きな港として、物資と人の出入りでにぎわいました。明治22年5月には、観波を起点に、内陸の方向へ向かう鉄道が民間の会社によって営業を始めました。これが四国の鉄道網のはじまりとされ、鉄道と港の長所をあわせもつ県西部の交通の要衝として発展しました。その後は、造船や海運に関わる工場も置かれ、昭和の中ごろには、まちの規模にしては多くの事業所が集まる港町になりました。

港と漁業

港は、いまも市の暮らしの中心です。港の漁船の係留、駐車場の利用、水揚げした魚の販売などは、観波漁業協同組合が取りまとめています。夏の漁期にはカタクチイワシを獲る小型の船びき網の組が出漁し、三吉網組は、2隻の網船と探知船、運搬船の4隻で魚群を囲み、水揚げしたイワシを港の近くで煮てから干し、いりこ(煮干し)に加工しています。県西部は全国でも知られるいりこの産地で、同じ海の隣の観音浜市とともに、だしの文化を支えています。

見どころと特徴

港の裏手の堤防沿いの高みには、港堤公園があります。昭和6年に整えられた歴史ある公園で、ソメイヨシノを中心にした桜が植えられ、満開の時期には港と海を見下ろしながら花見ができます。毎年4月の第1日曜には花見が開かれ、近所の人や家族連れが集まります。ほかにも、朝の港の水揚げの様子や、堤防ごしに眺める瀬戸内海の島々の夕景が、散歩の人や写真を撮る人に親しまれています。

行事と暮らし

春は港堤公園の花見、夏はいわし漁の最盛期と港のにぎわい、秋は地区ごとの神社の祭り、冬は港の穏やかな海を前にした釣りと、一年を通して海と結びついた暮らしが続いています。市内には、いりこを使ったうどんやだしの料理を出す店が多く、県内の他の市から買い求めに来る人もいます。

周辺

東には製麺で知られる坂手市があり、冷凍うどんや乾麺の工場が並びます。西には寺と田んぼの広がる観音浜市が続き、いりこの産地として共通の文化をもちます。これらの市とあわせて、県西部の海沿いのまち並みがひとつながりに続いています。

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