生活環境データベース » place
喫茶しずく(きっさしずく)
愛媛県東部の新居浦市にある、夜遅くまで開いている小さな喫茶店。工場や事務所の近くで、ホットコーヒーとトーストを定番に、残業帰りの人の一息の場になっている。
概要
喫茶しずくは、愛媛県東部の新居浦市にある小さな喫茶店である。工場や事務所が集まる一角の近くにあり、昼は近所の勤め人、夜は残業帰りの人が立ち寄る。ホットコーヒーとトーストが定番で、夜遅くまで明かりがついているため、仕事のあとに雨宿りや一息に使う客が多い。
所在地とアクセス
店は臨海部の工場街と市街地の境にある通り沿いに建ち、駅から歩いて数分の距離にある。通りには社員寮や小さな事務所、食堂が並び、夜になると人通りが減るなかで、店の窓の明かりが目印になる。駐車場は持たず、車で来る客は近くの有料駐車場を使う。市内の大きな企業である潮見工機の勤め人が通う客層の一部を占めると言われる。バスの最終便が出る前後の時間帯には、駅へ向かう人が窓越しに店内をのぞいて通り過ぎる姿も見られる。
歴史
開業は1980年代の初めと伝わり、先代の夫婦が工場の勤め人向けに朝と夜の営業を始めたのが起こりである。当初は午前7時から午後10時までの営業だったが、残業の多い客が増えたことから、いつしか閉店の時刻が遅くなった。1990年代に壁と床を張り替え、カウンターを現在の形に改めた。その後、店は代替わりして現在の店主が引き継いだが、メニューの構成と店の雰囲気は大きく変えていない。
店内と雰囲気
席数はカウンターが5席ほど、四人掛けのテーブルが4卓ほどで、合わせて20席に満たない。壁は長年の煙と日差しで落ち着いた茶色になり、窓際の席からは通りと雨の筋がよく見える。照明は少し暗めの電球色で、BGMは小さな音量の古いジャズやポップスが流れる。一人客が多いため、話し声は控えめで、本を読んだり、ぼんやり窓を眺めたりする人が目立つ。レジの横には新聞と古い雑誌が置かれ、長居をしても急かされない空気がある。
メニュー
看板はホットコーヒーで、深めに焙煎した豆をネルでていねいに落として出す。値段は一杯360円前後と、勤め人が毎日寄れる価格に抑えられている。トーストは厚切りの食パンをトースターで焼き、バターをたっぷり塗った素朴なものが基本で、小倉あんを添えるメニューもある。ほかにミルクティー、ココア、クリームソーダ、ミックスサンドなどの軽食とドリンクがあり、遅い時間でもおなかにやさしい量のものが選べる。夜はコーヒーとトーストを組み合わせた軽い夕食代わりの注文が多く、雨の日にはホットコーヒーの注文がいっそう増える。
営業時間と利用のされ方
営業は朝から夜までで、閉店は午後11時近くになる。定休日は日曜と祝日の一部とされる。朝は出勤前にモーニングのトーストを食べる客、昼は近隣の事務所の昼休みの客、夕方以降は残業の合間や帰りに立ち寄る客と、時間帯ごとに顔ぶれが入れ替わる。急な雨や強い風の日には、傘を持たない人が雨宿りに入ることも多く、窓辺の席が埋まる。支払いは現金が中心で、常連には釣り銭を用意しやすいよう小銭で払う人もいる。
地域とのかかわり
工場と住宅が混じるまちで、夜遅くまで安心して入れる店として知られている。秋の祭りの時期には、太鼓台の準備に出る人が休憩に立ち寄り、にぎやかになる。派手な宣伝はせず、近所の勤め人の口コミと、窓の明かりを頼りに訪れる一人客に支えられている。仕事帰りの短い休息の場として、まちの夜の風景の一部になっている。