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潮見工機株式会社(しおみこうきかぶしきがいしゃ)
産業用のポンプと搬送機械をつくるメーカーで、本社は愛媛県の新居浦市にあり、1936年創業、従業員は約2,400人。別瀬銅山の開発から育ったまちの機械工業を代表する会社。
概要
潮見工機株式会社は、産業用のポンプと搬送機械をつくるメーカーです。本社は愛媛県東部の瀬戸内海に面した新居浦市にあり、従業員は約2,400人です。水や薬液を送るポンプ、粉や粒、箱や部品を運ぶコンベヤなどの搬送装置を、設計から製造、据え付け、点検、修理までまとめて手がけます。工場、発電所、上下水道、製鉄・化学・食品の生産ラインなど、動かし続けることが求められる現場で使われています。
沿革
1936年に創業しました。新居浦市は別瀬銅山の開発から発展したまちで、鉱山の機械を修理して造る技術が、のちの機械工業の土台になりました。当初は鉱山や工場向けの機械の製造と修理が中心でした。戦時中は設備の増強が進み、戦後は社名や組織を整えながら、民間の工場向けの機械へ軸足を移しました。高度成長期には臨海部の工場が増え、ポンプや搬送機械の需要が広がりました。その後は省エネや環境対策の機械にも事業を広げ、国内の各地と海外に販売・保守の拠点を置いています。
事業と特徴
事業の柱は、流体を扱う機械と、物を運ぶ機械の二つです。
- ポンプ:上下水道、工場の冷却水、化学薬品、スラリー(固形物を含む液)など、用途に合わせて材質や形を選んで製作します。腐食や摩耗の強い液体には、特殊な合金や樹脂のライニングを使った仕様も用意されています。
- 搬送機械:ベルトコンベヤ、バケットエレベータ、粉粒体の搬送装置、荷役の設備などを、現場の広さや運ぶ量に合わせて設計します。
- 保守・改造:納入後の点検、部品の供給、古い設備の改造や更新も請け負い、機械を長く使えるように支えています。
同じ会社の中に設計・製造・保守の部門がそろっているため、相談から据え付け、稼働後の見守りまでを一つの窓口で受けられます。納めた機械の運転データをもとに、故障の前に部品交換を提案する保守サービスにも力を入れています。
工場と拠点
本社と主力工場は新居浦市の臨海部にあり、大きな鋳物や溶接構造物を扱う設備、組立と試験の工場が並びます。完成したポンプは、水を実際に流して性能を測る試験設備で確かめてから出荷されます。大型の機械は岸壁から船に積んで運び出せるため、臨海の立地は輸送の面でも強みになっています。国内には主要な都市に営業・サービスの拠点があり、海外にも販売と保守の拠点を置いています。
地域とのかかわり
新居浦市は銅山を起点とした企業のまちで、潮見工機はその流れをくむ地元の大手企業の一つです。臨海部の工場の煙突が並ぶ風景は、まちの顔になっています。従業員とその家族は市内に多く暮らし、地元の協力工場や運送会社、食堂などの仕事を支えています。毎年10月の秋祭りでは、太鼓台がまちを練り歩くなか、社員が地区の一員として運営や担ぎ手に加わります。同じ市内の 海鳴食堂 のように、港で働く人が昼に通う店も、こうした工場の人の流れとともに続いてきました。
人づくり
機械の設計、鋳造、溶接、仕上げ、試験といった技能は、現場の経験を通じて受け継がれます。若手の技術者は入社後に工場の各部門を回り、機械が形になるまでの流れを学びます。地元の工業高校や高等専門学校とも結びつきがあり、卒業生が技術者として入社することが多い会社です。