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新居浦市(にいうらし)

別名: 新居浦

愛媛県東部、瀬戸内海に面した人口約10万7千人の工業都市。銅山の開発から始まった企業のまちで、臨海部に工場の煙突が並び、毎年10月の秋祭りでは太鼓台がまちを練り歩く。

概要

新居浦市は、愛媛県の東部、瀬戸内海に面した市である。人口は約10万7千人、面積は約234平方キロメートル。海沿いの平野に市街地と工場が広がり、南には山地が続く。臨海部には工場の煙突が並び、港のまちとしての顔と、山の鉱山に始まる産業都市としての顔をあわせもつ。秋には「太鼓台」と呼ばれる豪壮な山車が市内を練り歩き、まち全体が祭り一色になる。

所在地とアクセス

愛媛県東部の瀬戸内海沿岸にあり、市域は海辺から山あいまで南北に長い。鉄道は民営の鉄道会社の予讃線が通り、新居浦駅がまちの玄関口である。自動車では、市内に自動車道のインターがあり、県内外から車でも訪れやすい。港からは長距離フェリーが出ており、東港と関西方面を結ぶ。隣には 今浜市 や 八幡磯市 といった愛媛県内の海沿いの市が並ぶ。

歴史

市の歴史は、江戸時代前期の元禄4年(1691年)に山あいで別瀬銅山が開坑したことに始まる。銅山は住倉家によって開発され、のちに住倉の名を冠した企業グループ発展の基礎となった。山で掘った銅は、麓から海辺の港へ運ばれて積み出され、港周辺に精錬所や機械工場、化学工場が建てられていった。こうして鉱山の町は、海に面した工業のまちへと姿を変えた。昭和の初めに市制が施行され、銅山が閉山した後も、工業の技術と人材は市内の企業に受け継がれた。

産業

新居浦市は、住倉グループの企業城下町として知られる。非鉄金属、化学、重機械、林産の大手企業が市内に本拠や主要工場を置き、「新居浦4社」とも呼ばれる。臨海部の工業地帯には、金属・化学・機械の工場が連なり、そこに部品や資材を納める中小の会社も多い。技術者を育てる国立の工業高等専門学校が昭和37年(1962年)に開校しており、企業と学校が連携した技術開発も盛んである。

太鼓祭り

毎年10月に行われる新居浦太鼓祭りは、市を代表する秋祭りで、四国三大祭りの一つに数えられ、勇壮さから日本三大けんか祭りの一つともいわれる。太鼓台は、金糸の刺繍をほどこした幕で飾られた巨大な山車で、重さは約3トンにもなる。これを数十人のかき夫が差し上げ、「かきくらべ」では太鼓台同士が競い合い、ぶつかりあうこともある。市内の各地区が自分たちの太鼓台をもち、祭りの日には市内の神社に集まって、町じゅうを練り歩く。祭りの前には各地区で準備が進み、笛や太鼓の音が夜の通りに響く。

見どころ

山あいには、銅山の歴史を伝える観光施設「マインパーク別瀬」が1991年に開業した。かつての鉱山鉄道の一部を観光列車として走らせ、坑道の見学や砂金採りを楽しめる。標高の高い山中には、かつて鉱山の中心だった地区の遺構があり、近代化産業遺産として知られる。市内には、世界でも指折りの大きさのプラネタリウムをもつ県立の総合科学館もある。海辺では、みなと公園 のあずまやから海を眺めて休むことができ、臨海側には 海鳴食堂 のような、地魚の定食や居酒屋の料理を出す食堂もある。

暮らしと周辺

工場で働く人の住宅地が、海沿いの平野から丘のふもとまで広がる。港の周辺では、工場の夜景がまちの風景になっている。秋の太鼓祭りは、進学や就職で離れた人も帰ってくる、まちの暮らしの大きな節目である。

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