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根古屋の稲荷さま(ねごやのいなりさま)

別名: 根古屋稲荷、稲荷さま、根古屋稲荷神社、舞樹のお稲荷さま、根古屋のお稲荷さん

福島県郡岡市の東部、白峰町の根古屋地区で坂を一つ上った高台にある稲荷神社。朱の奉納鳥居が並ぶ参道と石段、石のお狐さまで知られ、近所の人の朝の散歩の行き先にもなっている。

概要

根古屋の稲荷さまは、福島県の郡岡市の東部、白峰町字根古屋の高台にある稲荷の神社である。正式な名前は根古屋稲荷神社で、地元では「根古屋の稲荷さま」や、最寄りの駅の名をとった「舞樹のお稲荷さま」と呼ばれている。創建は江戸時代の中ごろの正徳3年(1713年)で、鎮座から300年を超える。ふもとの集落から坂を一つ上ると境内に着く。朱の鳥居が並ぶ参道と、拝殿へ続く石段、石段の上で参拝する人を迎える一対のお狐さまの石像が目印で、朝の散歩や犬の散歩で行き来する近所の人も多い。

所在地とアクセス

郡岡市白峰町字根古屋にあり、市の中心の郡岡駅から車で約15分かかる。鉄道では、民営の鉄道会社の磐越方面の東の路線にある舞樹駅で降り、南東へおよそ2km、車で5分ほどである。車の場合は自動車道の郡岡東のインターから約10分で、市の東へ向かう国道からも近い。参道は二つあり、ふもとから石段を上る表参道と、農道に面した鳥居から入る東参道がある。境内の近くには約100台が停められる駐車場もある。

歴史

宝永年間(1704〜1711年)に、この地方は大きな飢饉に見舞われた。このとき年貢を免除してもらえたことに村人がたいへん喜び、感謝のしるしとして正徳3年(1713年)に社を建てたのが始まりと伝わる。その後も、享保・明和・天明と飢饉がくり返されるたびに、豊作と暮らしの安定を願う人が増え、信仰は周りの村々にまで広がった。いまの社殿は大正15年(1926年)10月に建てられたものである。戦前には、願いがかなったお礼に納める鳥居が約4,000基にもなり、境内から舞樹駅のほうへ約1.6kmにわたって並んでいたという。戦後は数が減ったが、奉納の習わしは今も続いている。

祭神と境内

祭神は、穀物と食べ物の神の宇加之御魂命を中心に、道案内の神の猿田彦命と、芸能の神の天之宇豆売命をあわせた三柱である。五穀豊穣、商売繁盛、開運、芸能の上達にご利益があるとされる。参道の朱の鳥居は、願いがかなった人が奉納した「奉納鳥居」で、いまは100〜150基ほどが連なる。鳥居をくぐって石段を上った先に拝殿があり、石段の上には一対の石のお狐さま(狛狐)が向かい合って立っている。上りきったところからの眺めはよく、郡岡市の中心部まで見わたせる。本殿のわきには、触れると力をもらえると言われる「御神石」があり、境内には商売繁盛を祈る小さな「白狐社」もまつられている。参道の前には、神に供える稲を育てる御神饌田がある。この神社だけのおみくじも人気である。

行事

一年の大きな祭りは三つある。3月の初午大祭、6月の御田植祭、10月の秋季例大祭である。例祭にあたる御田植祭は、毎年6月の第1日曜日の午後1時から行われ、巫女たちが御神饌田に早苗を植えて、その年の豊作を祈る。このほかに、1月と7月に大祓が行われ、半年分のけがれを払う。それぞれの祭りの時期には、限られた期間だけの御朱印も授けられる。正月には初詣の人でにぎわい、ふだんの日は、坂を上ってお参りする近所の人の姿が見られる。

周辺

境内のまわりには田んぼや畑、雑木林が広がり、ふもとには根古屋の集落がある。坂の道と石段は、朝の散歩で神社まで歩いて引き返す人の定番のコースになっている。雨の日には石段が滑りやすくなるので、足もとに気をつける必要がある。季節ごとに参道の朱の鳥居と緑や紅葉が引き立てあい、四季の移り変わりを楽しみながら歩ける場所として親しまれている。

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