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瀬戸見神社(せとみじんじゃ)

別名: 瀬戸見さん、瀬戸見の宗社

久留見市の住宅街にある小さな神社で、地元では「瀬戸見さん」と呼ばれる。家内安全や縁結びの祈願のほか、十一月の七五三の時期には着飾った親子連れが訪れる。

概要

瀬戸見神社は、久留見市の住宅街に鎮まる小さな神社である。地元では親しみを込めて「瀬戸見さん」と呼ばれ、家内安全や厄除け、縁結びを願う人が日々お参りに訪れる。十一月の七五三の時期には、着飾った親子連れが境内に集まり、ご祈祷を受けたあとに千歳飴を手に写真を撮る姿が見られる。市街地に囲まれながら、木立の落ち着いた空気を保っていることから、土地の人に「隠れた名社」と言われてきた。

所在地とアクセス

神社は久留見市の中心部に近い住宅街にあり、私鉄の久留見駅から歩いて7分から10分ほどである。近くには久留見警察署もあり、官公庁と民家が混ざる落ち着いた一角にあたる。参拝は無料で、境内には無料の駐車場があり、七五三の週末には満車になることも多い。通りに面した入口から短い参道が続き、奥に本殿と摂社が並ぶ。周囲は民家や商店が建て込んでいるが、境内に入ると車の音が遠のく。入口には石の鳥居が立ち、その脇には手水舎と、参拝の作法を記した小さな掲示板が置かれている。

歴史

創建は平安時代の終わりごろと伝わる。もとは久留見城が築かれた篠嶺の一帯を守る神として、城の敷地の中に祀られていた。江戸時代の中ごろ、四代目の藩主が滋賀の大社から神を迎え、現在の地へ移したとされる。以来、城下の人びとの信仰を集め、「久留見の宗社」として重んじられてきた。祭神は、移したもとの大社と同じ神々である。明治期には村や町の社格制度のもとで郷社に列せられ、戦後は宗教法人として、氏子の組織と崇敬会が社殿の維持や行事の運営を支えている。昭和の終わりには本殿の屋根の葺き替えが行われ、社務所も建て替えられた。

境内と見どころ

境内には摂社がいくつかある。

境内の木々も見どころである。夫婦銀杏と呼ばれる二本の銀杏は、夫婦円満と子宝の象徴として親しまれ、秋には黄色く色づいて、落ち葉が石畳を覆う。ほかに、樹齢350年を超える大きなクスノキがあり、夏は境内に濃い木陰をつくる。社殿は木造で、拝殿の正面には大きな絵馬が掲げられ、本殿のまわりには玉垣がめぐる。参道の脇には、地元の人が奉納した石灯籠が並んでいる。

年中行事

年の初めには初詣の参拝者でにぎわい、神職による新年の祈祷が連日行われる。二月の節分祭では豆まきがあり、春には桜が参道を彩る。夏の終わりには、境内の広場で氏子が準備する例祭が開かれ、神輿の渡御と奉納の演芸が行われる。十一月は七五三の最盛期で、十五日の前後の週末には、数十組の家族がご祈祷を待つ。十二月には、年末の大掃除として氏子が集まり、境内を清めて新年を迎える準備をする。月の初めには朔日参りに訪れる人もおり、月替わりの御朱印を求める参拝者も少なくない。

七五三と人生の節目

七五三では、三歳、五歳、七歳の子どもの成長を感謝するご祈祷が行われる。ご祈祷の受付は社務所で行い、予約なしでも受けられる日が多い。祈祷のあとには、お札と千歳飴などの授与品が渡される。ほかにも、お宮参りや厄年のお祓い、車のお祓い、家の地鎮祭など、暮らしの節目に応じた祈願を受け付けている。結婚の報告に訪れる夫婦もおり、縁結びの社として知られる所以となっている。

周辺と地域とのかかわり

神社の周囲は古くからの住宅地で、近所の人が朝夕に散歩の途中で手を合わせていく。境内は地域の子どもの遊び場にもなっており、行事の日には町内会や子ども会が手伝いに加わる。久留見市はゴム工業と大きな病院で知られる市で、市内には古い町並みも残る。瀬戸見神社はその中で、城下町の歴史と暮らしをつなぐ、静かな信仰の場所として今も親しまれている。

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