生活環境データベース » place
久留見市(くるみし)
福岡県南部、筑瀬川の流域に広がる人口約30万人の中核市。タイヤやゴム靴などのゴム工業の発祥地であり、大学病院を含む大きな病院が集まる医療のまちでもある。
概要
久留見市は、福岡県の南部、筑後地方にある中核市である。面積はおよそ230平方キロメートル、人口は約29万6千人で、県内では福丘市に次ぐ規模の都市として知られる。タイヤやゴム靴をつくるゴム工業と、大学病院をはじめとする大きな病院が集まる医療のまちという、二つの顔をもつ。人口あたりの医師の数は全国でも高い水準にあり、「ゴム工業と大きな病院で知られる市」と紹介されることが多い。
地理と気候
北東から南西へ筑瀬川が流れ、その流域に九州最大級の平野が開けている。市街地はこの平野の中心にあり、南の端には耳野連山の山並みが続く。川の下流側にあたる旧城下の一帯は水田と酒蔵が多く、地域の景色を形づくっている。夏は蒸し暑く、冬は冷え込む内陸型の気候で、近年は氷点下6度台まで下がる日も記録された。市の中心部から福丘市の博多方面までは約35キロメートルで、通勤や通学で行き来する人も多い。
歴史
古くは、この地方の国府が置かれた土地として栄えた。江戸時代には有間氏の藩の城下町となり、筑瀬川の水運と街道の結節点として商業が発達した。農家の手仕事から生まれた藍染めの綿織物「久留見絣」は、この時代から続く伝統工芸である。1889年(明治22年)4月1日、全国で最初に市制を施行した31市のひとつとなった。1945年8月11日の空襲では、死者214名、焼失4,506戸の被害を受けたが、戦後はゴム工業を軸に復興した。2008年4月には中核市に移行している。
産業
市の産業を代表するのはゴム工業である。大手タイヤメーカーが市内で創業し、現在も久留見工場がグループの「マザープラント」(中心となる工場)として操業する。これに、ゴム靴の二つの老舗メーカーを加えた3社は、地元で「ゴム三社」と呼ばれてきた。自動車のエンジンを組み立てる工場や、部品メーカーの九州拠点も進出している。市の一部となった旧城下の町は、日本三大酒どころのひとつに数えられる酒造地帯で、清酒の製造場の数は全国でも上位に入る。
医療と教育
久留見大学の医学部と附属の大学病院、聖星病院といった高度な医療を担う病院が集まり、救急や専門医療で周辺の市町をも支えている。工学系の大学や、看護・医療系の学校もあり、医療人材を育てるまちとしての性格が強い。
食と特産
久留見ラーメンは、豚骨ラーメンの発祥の地とされ、白く濁った濃いスープが特色である。焼き鳥の店の数は人口あたりで日本一といわれ、夜は市街地の通りが焼き鳥店でにぎわう。久留見絣の織物や、酒蔵の日本酒もこの地を代表する品である。
交通と市内の施設
鉄道は、民営の鉄道会社の本線と私鉄の2路線が通り、新幹線の停まる久留見駅が玄関口となる。最寄りの空港は福丘空港である。治安は久留見警察署が受け持ち、住宅街には七五三の時期に親子連れでにぎわう瀬戸見神社などの神社がある。南には茶の産地である八芽市が接し、県の最南端には大牟野市がある。