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杉原工務店(すぎはらこうむてん)
1978年創業の、木造住宅の新築とリフォームを中心とする工務店。岐阜県の山あいの市に本社を置き、県産の乾燥材と専属の大工集団による「職人とつくる木の家」を手がける。
概要
杉原工務店は、1978年に創業した工務店で、木造住宅の新築とリフォーム・リノベーションを事業の中心にしている。本社は岐阜県の山あいにある下霧市に置き、隣接する平野部の可似市には営業所を構える。営業の範囲は岐阜県内と、隣の愛知県にまたがる。
もとは大工の棟梁が一人で始めた仕事で、現在も「職人とつくる木の家」を掲げ、図面と現場の距離が近いつくり方を守っている。大量に規格住宅を売るのではなく、一棟ごとに敷地や暮らし方に合わせて設計する注文住宅が主体である。
沿革
- 1978年:創業者が大工の棟梁として独立し、地元の住宅の新築や増改築を請け負う工務店として創業した。
- 昭和の終わりから平成にかけて:下霧市内の新築住宅を中心に実績を重ね、同じ大工を継続して抱える体制を整えた。
- 平成の後半:平野部の需要に応えるため、可似市に営業所を開いた。このころから、新築だけでなく、古い住宅の性能を上げるリノベーションの依頼が増えた。
- 令和に入って:リノベーション専用のスタジオや、地域に開いた交流の場を設け、設計や施工の相談を気軽にできるようにした。
事業内容
主な事業は、次の三つに分けられる。
- 注文住宅の新築:木造軸組工法を基本とし、柱や梁を室内に見せる真壁造りを採り入れている。
- リフォーム・リノベーション:水まわりの改修から、間取りの変更、断熱や耐震の改修まで、規模に応じて請け負う。
- 相談と維持管理:引き渡し後の点検や修繕にも対応し、長く住み続けるための付き合いを続ける。
家づくりの特徴
素材
構造材には、県の基準にもとづく性能表示のついた乾燥材を全棟で使う。乾燥が足りない木材は、建てたあとに狂いやひび割れが出やすいため、含水率の管理を重視している。内装の化粧材には、山あいで育つ地元の杉を用いることが多く、香りと柔らかな色合いが特徴である。
性能
断熱性能では、外皮平均熱貫流率(UA値)0.46以下を目安に設計する。耐震性能は、耐震等級3に相当する強さを確保する。ZEH(エネルギー消費を実質ゼロに近づける住宅)にも対応している。山あいは冬の冷え込みが強いため、断熱と気密には特に力を入れている。
職人の体制
社内の大工で組織する専属の大工集団と、設備や左官、建具などの職人でつくる協力会を持つ。大工の採用では、鑿や鉋を実際に扱える技量を基準としている。若い大工には、先輩の仕事を現場で見て学ぶ機会を設けており、手仕事の技術の継承も、会社の大きな役割になっている。
保証と品質管理
住宅瑕疵担保責任保険による10年間の保証に加え、地盤保証、シロアリ保証、防水施工の10年保証を用意している。工事中は、基礎・構造・断熱・防水の各段階で検査を行い、記録を写真で残す。
事業所と関連施設
- 本社:下霧市。設計と施工の中心で、木材の加工や保管も行う。
- 可似営業所:可似市。平野部のお客様の相談窓口である。
- リノベーションスタジオ:改修の事例や建材の見本を展示し、相談ができる。
- 交流施設:喫茶と雑貨の店を併せた場所で、地域の人が立ち寄れる。
- DIY工房:住まい手が自分で手を入れるための道具と作業場を備える。
地域とのかかわり
杉原工務店は、地元の森で育った木を地元の職人が加工し、地元の住宅に使うという流れを大切にしている。木工のまちとして知られる 雄鹿沢市 や、その木製建具の産地である 雄鹿沢木工団地 のように、木の産地と加工の拠点が近い地域のものづくりとは、考え方に通じるところがある。空き家になった古い民家を、断熱と耐震を改めて住み継ぐ事例も少しずつ増えており、地域の景観と暮らしを守る担い手としての役割も大きくなっている。