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駒ヶ峰市(こまがみねし)

別名: 駒ヶ峰、駒ヶ峰の町

長野県南部の谷あいにある、人口約3万人の山あいの温泉のあるまち。西に中央アルプ連峰を望み、稲作と精密機械・電機の工業、山の観光、日帰り温泉をあわせもつ。

概要

駒ヶ峰市は、長野県南部の谷あいにあるまちです。人口は約3万人、市域は約166平方キロメートルで、西に中央アルプ連峰、東に南の山並みを望みます。市の名は、西の連峰の主峰である駒ヶ岳のふもとに位置することに由来します。稲作と精密機械・電機の工業、山の観光、温泉をあわせもつ、山あいの温泉のあるまちです。

地理と気候

市街地は、天流川の西側に広がる河岸段丘の上にあります。西の山から流れ出る中田切川と太田切川が、段丘を刻みながら天流川へ注いでいます。標高が高く内陸にあるため、夏は涼しく冬の冷え込みは厳しく、空気が澄んでいて星空もよく見えます。市内の標高差は大きく、川沿いの田んぼから、2,000メートルを超える高山帯までを含みます。

歴史

谷あいの段丘では古くから稲作が営まれ、街道沿いに集落が育ちました。市の北西部には、平安時代の貞観2年(860年)の創建と伝わる天台宗の別格本山の寺、光善寺があります。この寺は、人を助けた霊犬「疾風太郎」の伝説で知られます。明治時代には養蚕と製糸が盛んになり、戦前から戦後にかけては製材と木製品づくりが栄えました。昭和29年(1954年)7月1日、峰東町、宮田町、中沢村、伊那村の4つの町村が合併して市制が施行されました。昭和31年(1956年)には、このうち宮田が分かれて独立しています。

産業

農業は米づくりが中心で、段丘の水田が広がります。工業では電機や精密機械の工場が集まり、市の産業の柱になっています。薬味酒で知られる養生酒の製造会社は、市内にある工場でのみ製品を作っています。日本酒の蔵も複数あり、山の伏流水を生かした酒造りが続いています。このほか、山の木を使った製材や木製品、高原の野菜づくりなども営まれ、田んぼと工場と山の仕事が、同じ市の中で並び立っています。

温泉と山の観光

市内には、日帰りで入れる温泉施設があり、その一つがあやめの湯です。にごりのないさらっとした湯と、山並みを望む露天風呂が親しまれ、早朝からの朝風呂を楽しむ人もいます。山歩きの帰りに汗を流す人や、地元の人の日々の入浴の場にもなっています。西の連峰へは、ロープウェイでふもとから標高2,600メートル前後の千畳敷のような氷河のくぼ地まで一気に上がることができ、夏の高山植物、秋の紅葉、冬の雪景色と、季節ごとに多くの登山者と観光客が訪れます。

交通

市の東側を天流川に沿って民営の鉄道会社の本線が通り、市内に駅が置かれています。南北には高速道路が通り、市内のインターから首都圏や中京圏へ向かうことができます。市街地からは、連峰の登山口へ向かうバスも出ており、山歩きの人の足になっています。

暮らしと地域の施設

住宅地には、氏神として親しまれる小さな神社があり、その一つが若宮神社です。大きな杉の木がある静かな境内で、地域の人が折々に訪れます。市内には小中学校や高校も置かれ、峰東の名を冠した学校が地域の学びを担っています。また、地元のサッカークラブを応援する人も多く、まちの身近な話題になっています。

行事と文化

夏には、駒ヶ岳の山開きに合わせた催しや、まちなかの夏祭りが開かれます。秋には、収穫を祝う祭りや、山の紅葉を目当てにした観光客でにぎわいます。冬は寒さが厳しい一方、澄んだ空気の下で見る星空が、市の自慢のひとつになっています。

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