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若宮神社(わかみやじんじゃ)
駒ヶ峰市の住宅地の近くにある、大きな杉のある小さな神社。「若宮」の名のとおり、土地の大きな神社から分けて祀られた若い神を迎える社で、境内の杉が目印になっている。
概要
若宮神社は、長野県南部の駒ヶ峰市にある小さな神社である。住宅地の近くにあり、境内には樹齢を重ねた大きな杉が立っている。社殿は本殿と拝殿が並ぶ簡素なつくりで、普段は神職が常駐せず、地区の人たちが当番で管理している。通りからは杉の樹冠が先に目に入り、これが神社の目印になっている。
名前の由来
「若宮」は、本社にあたる大きな神社の祭神の御子神や、縁のある神を、別に祀った社につける名である。「若い神の宮」という意味で、全国に同じ名の神社が数多くある。長野県内にも、同じ名の神社が市や町ごとに点在している。この神社も、地域の氏神を支える小さな社として祀られてきた。地元では親しみを込めて「若宮さん」と呼ばれる。
所在地とアクセス
駒ヶ峰市は、西に中央アルプ連峰を望む谷あいの市で、人口は約3万人である。神社は市街地の外れの住宅地に近く、歩いて立ち寄れる距離にある。参道は短く、入口に石の鳥居が立ち、そこから数段の石段をのぼると境内に出る。車で来る場合は、境内に駐車場がないため、近くの道の広い場所を使うのがならわしである。市内の日帰り温泉あやめの湯からも、あまり離れていない。
境内の杉
この神社でもっとも知られているのは、拝殿の脇に立つ大きな杉である。幹は大人が二人で手を回しても届かないほどの太さで、高さは周囲の屋根を大きく超える。長い年月のあいだに根が石段の脇まで張り出し、参道の形を少しずつ変えてきた。杉は神の降りる木、すなわち神木として扱われ、幹には古い注連縄が巻かれている。雨の日でも、杉の下は枝に守られてあまり濡れず、傘を閉じてお参りする人も多い。冬は枝に雪が積もり、境内全体が静まり返る。
祭りと行事
年間の行事は、地区の人が支える素朴なものが中心である。元日の朝には初詣の人が訪れ、春には五穀豊穣を願う祭典が行われる。秋の例祭では、神前に地元でとれた米や野菜を供え、氏子が集まって直会をする。年末には、氏子が境内の掃除と注連縄の掛け替えを行い、新しい年を迎える準備をする。また、七五三や安産、子どもの成長を願って、家族連れが参拝することも多い。祭りのたびに、杉の下で近所の人が立ち話をする姿が見られる。
地域とのかかわり
神社は、行事のときだけでなく、日々の暮らしの中でも使われている。散歩の途中や仕事の帰りに立ち寄って、手を合わせる人が絶えない。お賽銭は少額でも、毎日のように続ける人が多く、静かな祈りの場になっている。境内の木陰は夏に涼しく、子どもの遊び場や休憩の場にもなる。住宅地の中にある小さな社でありながら、地区の人にとっては、季節の移り変わりと暮らしの節目を確かめる、身近な場所である。
周辺
周辺は、古くからの住宅と新しい家が混ざる静かな地区である。少し足を延ばすと、駒ヶ峰市の中心部や、山並みを望む道に出る。市は稲作と精密機械・電機の工業、山の観光や温泉をあわせもち、そうした暮らしの中で、若宮神社は地区の氏神として親しまれてきた。参拝のあとは、杉の枝ごしに山の稜線を眺めて帰る人もいる。