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桑浜市(くわはまし)

別名: 桑浜、桑浜の港

三重県の半島の北東端、入り江の奥に開けた海沿いの市。牡蠣やあわびなどの貝の料理と、海女の漁、夏のみなと祭りで知られる。

概要

桑浜市は、三重県南東部の半島の北東端にある海沿いの市である。人口は約1万5千人、面積は約107平方キロメートルで、入り組んだ湾と島々、山が海に迫る地形が特徴となっている。市域のほぼ全体が海辺の国立公園に含まれ、複雑に入り組んだ海岸線の景色が市の顔になっている。

名物は貝の料理である。冬の牡蠣、あわび、さざえなどが食卓に上り、浦ノ村かきをはじめとする養殖牡蠣は、殻つきの焼き牡蠣や牡蠣フライとして味わわれる。夏には港のまちを挙げたみなと祭りが開かれ、にぎわう。

地理

半島の付け根に近い北東端に位置し、東は外洋に面する。市の沖合には人が暮らす島が4つあり、定期船で本土と結ばれている。海岸はリアス式で、小さな入り江ごとに漁村が点在する。川は市街地の脇を流れて港の内側の海に注ぎ、河口の周りに市街地と漁港が広がってきた。山側は照葉樹の森が続き、海と山が近い暮らしの場になっている。

歴史

古くは半島一帯の政治・経済・文化の中心にあたる土地で、城下町と港町の性格を併せもってきた。海上交通の要所として、物資と人が集まる港が栄えた。昭和29年(1954年)11月1日に、8つの町村が合併して現在の市が発足した。

のちに、この地で真珠の養殖が成功したことが、市の名を広く知らしめた。養殖の技術は海女の潜水漁とともに地域の産業を形づくり、観光の柱ともなった。

産業と食

漁業と養殖業が基盤である。牡蠣の養殖は穏やかな入り江を生かし、冬から春にかけて出荷が盛んになる。あわび、伊勢えびなどの高級な魚介の水揚げもある。市内には約500人の海女がいて、その人数は全国でも最多とされる。海女小屋では、獲れたての貝を炭火で焼いて食べさせる体験が人気を集めている。

貝の料理は、焼き牡蠣、あわびの刺身や踊り焼き、さざえのつぼ焼きのほか、貝の炊き込みごはんや貝汁まで幅が広い。ご当地の食として知られる軽食も考案され、観光の客に親しまれている。

観光と祭り

観光客は年に数百万人を数え、県内でも上位に入る。水族館、真珠の島、温泉のある宿が集まり、島々をめぐる遊覧船も運航する。

夏の祭りの代表が、7月に開かれるみなと祭りである。港で行われる行事に海上の催しが加わり、花火や漁船の海上パレードもあって、市民と観光客が海辺に集まる。ほかにも6月から11月にかけて、各地区の神社で例祭が営まれ、漁の安全と豊漁を願う。

交通

鉄道は、民営の鉄道会社の線と私鉄の線が乗り入れ、市の玄関口は桑浜駅である。駅前にはタクシーの乗り場があり、kuwahama-tsubame-kotsuのような地元のタクシー会社が観光の客や帰宅の人を運ぶ。夜には飲み帰りの客が集まる乗り場もあり、つばめ口の乗り場がその一つである。道路は国道が走り、半島を貫く有料の観光道路で他の地域とつながる。海路では、湾の対岸の半島とを結ぶ船と、島々への定期船が出る。

周辺

周辺には、半島の各地に続く海岸の景色と温泉地、神宮のある門前の町があり、あわせて訪ねる人が多い。桑浜市は、その北の入り口にあたる港のまちとして、旅の起点にも終点にもなっている。

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