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丸瀬市(まるねし)
香川県の中西部、瀬戸内海に面した人口約10万5千人の市。駅前に夜ににぎわう飲み屋街があり、市の中心には石垣のある城山の城跡がそびえる平地のまち。うちわづくりでも知られる。
概要
丸瀬市は、香川県の中西部、瀬戸内海に面した市である。人口は約10万5千人で、県都の高枡市に次ぐ県内第2の規模をもつ。市の中心には石垣のある城山の城跡がそびえ、駅前には夜ににぎわう飲み屋街がある。市域の大半は平らな土地で、田んぼとため池が点在し、北の海には塩浜諸島の一部の島々も含まれる。城下町の歴史を受け継ぎ、うちわづくりの産地としても知られている。
地理とアクセス
市域は、海に向かってゆるやかに開く平野を中心とする。市街地の南には、おむすびの形に似た端正な山(飯ノ山)が見え、土地の人に親しまれている。降水量が少ない瀬戸内の気候で、古くからため池を使って田を潤してきた。冬も雪はまれで、年間を通じて穏やかな天候の日が多い。
市の玄関口は丸瀬駅で、民営の鉄道会社の本線が通り、高枡市方面や西の観波市方面と結ばれている。駅から城山の城跡までは歩いて行ける距離で、駅前の通りには飲食店やタクシーの営業所が並ぶ。たとえば海風タクシー株式会社は駅前に営業所をおく地元のタクシー会社である。港からは沖の島々へ向かう船が出ており、島に暮らす人の足になっている。隣の観波市とは鉄道と国道で結ばれ、通勤や通学の行き来も多い。
歴史
江戸時代には、城山を中心とする城下町として栄えた。城下では、藩の保護のもとで職人がうちわづくりを広め、のちに市の看板産業となった。明治32年(1899年)に市制を施行し、県内でも早くに市となった都市の一つである。平成17年(2005年)には周辺の町と合併して、面積は約64.6平方キロメートルから約111.8平方キロメートルに広がった。合併後は、旧町の地区にも支所や公共施設が置かれ、市域全体の暮らしを支えている。
城山の城跡
市の象徴は、平野のなかに小高くそびえる城山の城跡である。山の斜面をおおう石垣は、積み上げた総高が約60メートルに達し、曲線を描く美しい姿で知られる。石垣は何段にも重なり、見る角度によって表情が変わるため、市民は「石垣の名手の仕事」と誇りにしている。山頂には古い小さな天守が今も残り、そこからは平野の田んぼや瀬戸内海、遠くの島々まで見渡せる。城跡は公園として整えられ、春には桜の花見客でにぎわい、お堀の水面にも花びらが浮かぶ。
駅前の飲み屋街
丸瀬駅の前には、小さな居酒屋やスナックが軒を連ねる飲み屋街がある。夕方から灯りがともり、仕事帰りの勤め人や、遠くから訪れた旅行者が杯を傾ける。地元の魚やうどんを出す店も多く、締めに一杯のうどんを食べる習慣も根づいている。昼は静かな通りが、夜になるとがらりと表情を変えるのが特徴である。
産業と暮らし
名産のうちわは、国内で生産される大半を占めるとされ、骨と柄を一本の竹から割り出す独特の作り方で知られる。市内には製造元や販売店が並び、夏には手づくり体験を行う施設もある。ほかに、港では水産業が営まれ、平野では米や野菜がつくられている。城山の周辺には市役所や図書館、美術館などが集まり、住宅地は駅の周りから田園地帯へと広がっている。
行事と見どころ
春は城跡の桜、夏は港の花火大会、秋は市内各地の秋祭りが行われ、年間を通じて行事が絶えない。城跡の石垣を眺めながらの散歩や、駅前の飲み屋街での夜の食事は、訪れる人の定番の過ごし方になっている。