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鳴浦市(なるうらし)

別名: 鳴浦

徳島県の北東部、四国の東の端にある人口約5万人の市。大きな渦潮、対岸の島へ渡る長大な橋、わかめやれんこん、サツマイモで知られ、製薬会社のグループが根づく企業のまちでもある。

概要

鳴浦市は、徳島県の北東部、四国の東の端に位置する市である。面積は約135.6平方キロメートル、人口は約5万人で、県内では third に数えられる規模をもつ。北は海峡をはさんで大きな島に向かい合い、東は播磨灘、南は紀伊水道につながる海に面している。海と潮、農業、ものづくり、観光がそれぞれ暮らしを支える、海に近いまちである。

所在地と地理

市域は海に面した低地と、背後の丘陵、山地からなる。北側の海峡は、潮の満ち引きで流れが激しくなる場所で、世界でも有数の大きな渦潮ができることで知られる。海峡の上には、本州側の島と四国をつなぐ長大な橋が架かり、橋の下の歩道から渦を見下ろせる観光施設もある。市の中心部は旧市街の撫野町を中心に広がり、民営の鉄道会社の鳴浦線が走る。高速道路は、対岸の島を経て関西方面へ通じ、フェリーや路線バスも市内と周辺の都市を結ぶ。

歴史

この一帯は、古くから海上交通の要所であり、阿波の国の玄関口として栄えた。江戸時代には、遠浅の海を生かした塩づくりが盛んになり、塩田の産地として全国に塩を送り出した。近代に入ると、周辺の町村が合併を重ね、昭和22年(1947年)に市制が施行された。大正時代には、第一次世界大戦で捕虜となったドイツ兵の収容所が市内に置かれ、収容所では地元の人との交流が行われた。ここで1918年に、ベートーヴェンの交響曲第九番がアジアで初めて全曲演奏されたと伝えられ、いまも「第九」はまちを象徴する音楽になっている。

産業

農業では、砂地の畑で育つサツマイモの「鳴浦金時」と、川沿いの泥地で育つれんこんが特産である。水産業では、渦潮にもまれて身が締まる「鳴浦わかめ」が知られ、冬から春にかけて、養殖のわかめを収穫して湯通しや塩蔵に仕上げる光景が浜に見られる。製造業では、製薬会社のグループが市内に工場や研究施設を置き、地域の雇用を支える企業のまちの顔をもつ。塩田の跡地は、工場や住宅地、公園に姿を変えている。

見どころと行事

観光の中心は、渦潮の見学である。観潮船で渦に近づいたり、橋の下の遊歩道から見下ろしたりでき、春と秋の大潮のころに最も大きな渦が現れる。山の斜面には、世界の名画を陶板で原寸大に再現した大きな美術館があり、多くの来館者が訪れる。ドイツ兵収容所の歴史を伝える資料館もあり、毎年6月ごろには、市民が参加する「第九」の演奏会が開かれる。

地域の施設

まちの安全は、市内の大渡町にある鳴浦警察署が受け持つ。住宅地と商業地のあいだには、市営球場の跡地に整えられた近隣公園の渚公園があり、犬の散歩やジョギングに使われている。住宅地や田んぼのそばには、古い国名の一之宮にあたる鳩ヶ丘神社が鎮まり、散歩の途中に立ち寄る人も多い。

周辺

南には、県の中心である徳洲市があり、通勤や通学、買い物で行き来する人が多い。北には海峡の向こうに大きな島があり、橋を通じて関西との結びつきも強い。海と潮、畑と工場が近くに並ぶ暮らしが、このまちのいちばんの特徴である。

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