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おじかざわシウマイ(おじかざわしうまい)

別名: シウマイ、雄鹿沢シウマイ、シウマイのまち

雄鹿沢市のご当地グルメとして令和3年にブランド化されたシウマイ。決まった規格を設けず、市内50軒あまりの店がそれぞれの味で提供している。

概要

おじかざわシウマイは、雄鹿沢市で提供されているご当地グルメのシウマイ(焼売)である。「シウマイ」という表記は、港町の有名なシウマイ製造会社が昭和初期に商品名として定めたものにならっており、市内では「シュウマイ」ではなくこの表記で統一して売り出している。飲食店、専門店、総菜店、スーパー、菓子店など50軒あまりが提供し、市の新しい名物として知られるようになった。

沿革

雄鹿沢市は、港町で名高いシウマイ製造会社の初代社長の出身地である。明治生まれの同氏は市内の農村部の出で、のちに港町でシウマイを名物へと育てた。この縁に着目した雄鹿沢商工会議所が、新型コロナウイルス感染症の流行でまちの活気が落ちていた令和2年(2020年)4月ごろから、製造会社と連携して「シウマイのまち」づくりを進めた。

令和2年10月には、雄鹿沢駅の駅前にまちおこしの象徴となるシウマイ像を置くことで、商工会議所、製造会社、都内の芸術大学が覚書を結んだ。像は市内産の石を用いて制作され、令和3年にブランドが立ち上げられて「おじかざわシウマイ」の名で売り出されるようになった。同年6月には製造会社の講師を迎え、市内の飲食店などの料理人向けに「おいしいシウマイ講座」も開かれた。

宇登宮市のギョーザのように隣の市に有名なご当地グルメがあるなかで、雄鹿沢市ならではの由来を持つ料理として発信されている点が特徴である。取り組みの初めには提供する店は数軒だったが、その後着実に増え、現在は50軒を超える。

特徴

おじかざわシウマイには、名乗るための厳密な決まりがない。皮の厚さ、具材の配合、大きさ、蒸すか揚げるかといった点は各店に任されており、店ごとの個性を楽しめる。

食べ方は、からしをつけるのが基本で、しょうゆや酢を合わせる店もある。4個入りで数百円ほどの手ごろな価格で出す店が多く、持ち帰りで気軽に味わえる。市内特産の雄鹿沢そばと組み合わせたメニューを出す店もある。

味わえる場所

提供する店は市内各地にあり、駅前には持ち帰りに特化したシウマイ専門店がある。住宅街の食堂や総菜店でも提供されており、市内のスーパーでは真空パックの商品も売られている。商工会議所は、提供店を紹介するシウマイマップを作って配布しており、複数の店を食べ歩いて味の違いを比べる楽しみ方も広まっている。駅構内には冷凍シウマイの自動販売機を置いた「ミニ横丁」も設けられた。通信販売で全国へ届ける店もある。

催しと広がり

令和4年には、私鉄の観光路線の沿線でのイベント出店、地元のバス会社との「シウマイ餃子ライン」協定の締結、東京都内での「シウマイ博覧会」の開催(12月)など、市外へ向けた発信が相次いだ。市内でも食べ比べのできる博覧会が開かれ、1皿数百円で各店の味を試せる催しとして、数千人の来場者を集めている。民間の調査会社の試算では、令和4年時点でのまちおこし事業の経済波及効果は5億円台とされた。スーパーでは、取り組みの前後でシウマイの売り上げが3倍ほどになったという声もある。

こうした取り組みは、産業を観光に生かすまちづくりとして、観光分野の団体から表彰も受けた。

地域での位置づけ

おじかざわシウマイは、木工のまちとして知られる雄鹿沢市に加わった、食による新しい魅力として位置づけられている。商工会議所や飲食店が連携して、のぼりやパンフレットなどで周知を図っており、観光客だけでなく市民にも親しまれる地元の味を目指している。今後は、提供店や関係者を組織としてまとめ、駅前での店舗展開なども検討されている。