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下杉市(しもすぎし)
山口県東南部の瀬戸内海に面した、人口約5万5千人の工業都市。臨海部に鉄道車両・鋼板・石油関連の大工場が並び、沖の楯戸島は瀬戸内海の国立公園に含まれる。
概要
下杉市は、山口県の東南部、瀬戸内海に面した市です。面積は約89平方キロメートル、人口は約5万5千人。臨海部には大規模な工場が複数あり、瀬戸内工業地域の一角を占める工業のさかんなまちです。東は隣の市、西は周北市に挟まれ、この3つの市で一つの生活圏をつくっています。沖には楯戸島が浮かび、島の全域が瀬戸内海の国立公園に含まれています。
地理と交通
南は瀬戸内海に面し、海沿いの平地に工場と港が、その背後に市街地と住宅地が広がります。北側には低い山並みが続き、市の中心部を流れる川が海へ注ぎます。沖の楯戸島とは橋で結ばれ、島の周囲は約36キロメートル。自転車で3時間ほどかけて一周する人もいます。
鉄道は、民営の鉄道会社の本線が市内を東西に通り、中心の下杉駅に停まります。ほかに民営の鉄道会社の路線が内陸へ分かれ、通勤・通学の足になっています。自動車道も市内を通り、サービスエリアが置かれています。海の玄関は国際拠点港湾に指定された港で、工場の原料や製品を運ぶ船が出入りします。
歴史
地名には、大きな星が杉の木に七日七晩にわたって降りた、という古い伝説が残っています。杉の木に星が降りたことから「降り杉」と呼ばれ、それが「下杉」になったと伝わります。
近代には、大正のころから工業都市として歩み始めました。昭和14年(1939年)11月3日、4つの町村が合併して市制を施行し、県内で7番目の市になりました。昭和20年には空襲を受け、250人以上の死傷者が出ています。戦後は臨海部の工場が復興と成長を支え、造船、鉄道車両、石油、鋼板といった産業が育ちました。
産業
市の産業の中心は、臨海部の大工場群です。
- 鉄道車両:楯戸島の対岸にある大手電機メーカーの事業所では、新幹線を含む鉄道車両を製造しています。もとは造船所だった土地に工場が建ち、現在も造船・修繕を行う会社が1988年に設立されて操業しています。
- 鋼板:[[椿洋鋼板]]の下杉の事業所は、1934年の創業以来の国内唯一の生産拠点で、従業員は約1,300人にのぼります。
- 石油と化学:石油の精製所や、化学メーカーの工場が海沿いに並びます。潮見化成株式会社もこの臨海部に主力工場を置いています。
- 運送:工場の荷を運ぶ会社も多く、shiomi-kyusoは臨海部に本社と営業所を構えています。
見どころと食
楯戸島は、海水浴場やキャンプ、サイクリング、釣りなどを楽しめる、市の代表的なレジャースポットです。穏やかな島の海岸線と瀬戸内海の島々の眺めで知られます。
食では、牛の骨でとったスープが特徴の「下杉牛骨ラーメン」が郷土料理として親しまれ、市内に店が点在しています。
周辺とのかかわり
隣の周北市もコンビナートをもつ工業都市で、両市の臨海部は港と道路でつながっています。働く場所と暮らす場所が市をまたぐことも多く、周辺の市とあわせて一つの工業地帯を形づくっています。住宅地は工場の背後の台地や駅の周辺に広がり、工場に勤める人とその家族が暮らしの中心です。