生活環境データベース » place
喫茶かもめ堂(きっさかもめどう)
氷渚市の潮野、海沿いの道から一本入ったところにある、1982年創業の昔ながらの喫茶店。ページ数の多いメニューと、チーズがこぼれる焼きカレーで親しまれている。
概要
喫茶かもめ堂は、富山県の海沿いの市、氷渚市の潮野にある昔ながらの喫茶店である。海沿いの道から一本入った通りにあり、漁港にも近い。メニューは全部で八ページあり、コーヒーだけで二ページ、軽食が三ページ、残りはパフェなどの甘い品が占める。この品数の多さが店の名物で、初めて来た客はたいてい注文を決めるまでに時間がかかる。
沿革
店は1982年(昭和57年)に開かれた。はじめはコーヒーを楽しむための純粋な喫茶店で、軽食も数えるほどだった。ところが、港の周辺にあった食堂が少しずつ減り、昼にしっかり食べられる店が近所になくなっていった。そこで、客の求めに応じてカレーや麺、ご飯ものを一品ずつ足していった。要望のたびに品が増えた結果、メニューは時間をかけて今の厚みになった。
現在は二代目の店主が店を継ぎ、先代である親と親子で切り盛りしている。店主は「親の代から続く味を変えず、できるだけ長く来てもらいたい」という考えで、開店から40年以上たっても味付けも内装も大きくは変えていない。
メニューと名物
飲み物の中心はコーヒーと紅茶で、色鮮やかなクリームソーダは550円である。軽食はホットサンドが900円、ナポリタンが850円で、いずれも昔の喫茶店らしい量と味つけが好まれている。
一番の名物は、950円の焼きカレーである。カレーの上にたっぷりのチーズをのせて焼き、とろけたチーズが器のふちからこぼれるほどになって運ばれてくる。ほかにも、焼きそば、ピラフ、どんぶり、定食が並び、昼どきには漁港で働く人や近所の勤め人が定食を目当てに訪れる。食後には、残りの数ページを占めるパフェを追加する客も少なくない。
店内と雰囲気
店内は飾らない昭和の喫茶店の雰囲気を保っている。テーブルがそのままゲーム機になっている席があり、テーブル型のブロックゲームが今も現役で動いている。席に着いた客は、メニューを端から端まで眺めたり、昔のゲームで遊んだりしながら、ゆっくり時間を過ごす。毎日のように顔を出して同じ席に座る常連客もいて、店主とは世間話をする間柄である。
営業と利用
営業時間は朝9時から夕方6時までで、定休日は決まっておらず、不定休である。朝は新聞を読みに来る人、昼は食事の客、午後は買い物帰りや仕事の合間に休みに来る人と、時間帯ごとに客層が変わる。観光で訪れる人もいるが、中心は地元の常連である。
周辺
店のある潮野は、海沿いの道と漁港、小さな商店が混ざる一帯で、近くには浜の見晴らし台がある。海沿いの道から一本入った筋には、店先の鉄板で一匹ずつ焼くうみかぜ焼き店もあり、散歩の途中に両方に寄る人もいる。潮風の吹く港町で、変わらない味と八ページのメニューが、日々の小さな楽しみとして親しまれている。