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白岩市(しらいわし)
宮城県南部、蔵峰連峰のふもとにある城下町。白岩城を中心に栄えた歴史をもち、白岩温麺・白岩和紙・白岩葛の「白岩三白」と、弥次郎こけしで知られる。
概要
白岩市は宮城県南部に位置する城下町で、市と周辺を含む地域の中心となる市である。昭和29年10月26日に市制を施行した。西に蔵峰連峰を望み、江戸時代には白岩城の城下町として栄えた。面積は約286.5km²、人口は約2万9千人(令和8年9月の推計)で、近年は緩やかに減少している。県庁所在地の仙堂市と、隣県の福洲市のどちらからも約45km圏内にあり、両都市の中間に位置する。
所在地とアクセス
市域の西は山地、東は平地で、最も高い地点は不忘ヶ嶺(標高1,705m)、最も低い地点は阿武熊川の支流・白岩川の下流沿岸(標高約25m)である。市域の西部は昭和38年に蔵峰国定公園に指定されている。
鉄道は、新幹線の白岩蔵峰駅があるほか、民営の鉄道会社の本線に越河駅、白岩駅、東白岩駅、北白川駅がある。駅の裏手には、昭和の終わり近くから続く立ち食いそばの店立ち食いそば山彦があり、通勤の人や旅の人に親しまれている。道路は高速道路の白岩インターチェンジがあり、南北の移動に便利である。
歴史
11世紀末ごろ、刈田経元が刈田郡白岩に土着して刈田氏を名のったと伝わる。中世を通じて土地の豪族が治め、天正から文禄にかけての時代を経て、文禄4年(1595年)に片蔵景綱が白岩城に入り、仙堂藩の支配のもとで城下町が整えられた。以後、片蔵氏が代々城を預かり、武家屋敷と町人町が並ぶ町割りが形づくられた。
明治維新後の変革を経て、昭和29年に市制が施行された。昭和31年9月30日にはマグニチュード6.0の地震が起き、白岩では推定震度5を記録している。片蔵家の家臣団は明治初期に北海道へ移り、開拓に力を尽くした。この縁で、北海道の登川市とは姉妹都市、札幕市白岩区とは友好都市の関係にある。
産業と特産品
製造業は電子機械の製造と食品加工が中心で、製造品出荷額は平成21年に約1,027億円であった。農業産出額は平成18年に約49億円で、米のほか、干し柿や乳製品が知られる。
特産品としては「白岩三白」が名高い。
- 白岩温麺:小麦粉と食塩を使い、油を使わずに作る、長さ約9cmの短い麺。
- 白岩和紙:城下の暮らしと結びついた伝統の和紙。
- 白岩葛:くず粉を用いた食品。
このほか、弥次郎こけしは木地の素朴な模様で知られ、こけしの里として全国から愛好家が訪れる。
見どころと行事
白岩城は城下町の象徴で、復元された天守が市街を見下ろす。城の近くには寺院の傑峰寺、角柱の岩が連なる角柱岩公園、弥次郎こけし村などがある。温泉は鎌崎温泉と小野原温泉が知られる。
毎年10月には、白岩城を舞台にした「鬼武者まつり」が開かれ、武者行列などで城下町がにぎわう。また、全日本こけしコンクールも市内で行われる。住宅地のはずれには、朱の鳥居が連なる狐坂神社があり、「狐坂の稲荷さん」として地元の人に親しまれている。
暮らしと公共機関
市内には、市と周辺をまとめて受け持つ白岩警察署があり、地域の安全を支えている。医療では、白岩中央歯科のような歯科医院が住民の暮らしに根づいている。
城下町の落ち着いた町並みと、蔵峰連峰の自然、温泉、麺やこけしといった伝統の産物がそろい、歴史と暮らしが近い距離にある市として、周辺の町をふくむ地域の中心を担っている。