生活環境データベース » place
明洲市(あけすし)
東京都多摩地域の中部にある、人口約11万人の市。月見川の南岸に開けた住宅地を中心に、飛行機産業の歴史、豊富な地下水、駅前の大型商業施設、西に続く山あいの緑を併せもつ。
概要
明洲市は、東京都多摩地域の中部にある市である。人口は約11万人、面積は約17平方キロメートルで、東西に細長い形をしている。市の中央を民営の鉄道会社の本線が横切り、南側には大きな川の月見川が流れる。市域の大半は平坦な住宅地と工場地、畑で占められ、西へ向かうにつれて山あいの景色が近づく。都心へ電車で1時間足らずで出られるため、通勤・通学の人が多く暮らすベッドタウンでもある。
地理
市は多摩地域の台地と川の低地にまたがる。北側は河岸段丘の上に広がる住宅地と畑で、南側は月見川の河川敷と堤防に接している。川の水を引いた古い用水が市内を東西に流れ、遊歩道が整えられて散歩の道になっている。市の西には山あいの丘陵が続き、雑木林や小さな谷が残る。夏は暑く、冬は晴れの日が多い、関東内陸の穏やかな気候である。
歴史
江戸時代の市域は、用水の開削にともなって開かれた農村と、街道沿いの宿場や大きな寺の門前の集落からなっていた。明治以降は養蚕や畑作が営まれ、鉄道の開通とともに駅を中心に人が増えた。昭和の初めには飛行機の工場が建てられ、周辺は工員の住む町として急速に姿を変えた。工場の名にちなんだ町名で呼ばれたこの町と、古くからの大師の寺で知られる隣の村が、昭和29年(1954年)5月1日に合併して市制を施行し、明洲市が生まれた。戦後は工場の跡地が公園や住宅地、商業地に生まれ変わり、人口は昭和の終わりにかけて大きく伸びた。
地下水と水道
明洲市は、水道水のほとんどを地下水でまかなうことで知られる。市内の深い井戸からくみ上げた水を、浄水の処理を最小限にして各家庭へ届けており、市民の自慢の一つである。月見川の伏流水と台地にしみ込んだ雨が長い年月をかけて蓄えられた水で、市の観光の紹介でも「水の豊かなまち」とうたわれる。
見どころと施設
駅前には、映画館や飲食店、専門店を集めた大型の複合商業施設があり、休日には家族連れでにぎわう。近くには銀杏並木の歩行者専用道があり、秋には黄色く色づく。広い国営の公園の一部が市内にかかっており、桜や花畑を楽しむ人が訪れる。月見川の河川敷には運動場と散歩道があり、堤防の桜も春の名所である。市内の古い寺では、年のはじめや縁日に参拝客が絶えない。また、川の地層からは大昔の鯨の化石が見つかっており、市のシンボルとして学校や公共施設で紹介されている。
産業と暮らし
市内には航空機や精密機械に関わる工場、研究所が今も残り、飛行機のまちの面影をとどめている。明洲精機株式会社 のような精密部品の加工会社や、明洲総合建設株式会社 のように住宅や店舗の新築と改修を手がける建設会社が本社を置く。一方で、畑では野菜や果樹、植木がつくられ、直売所で地元の人が買い求める。市内には小・中学校、図書館、体育館、公民館が整い、公園の数も多く、子育て世帯が暮らしやすい市として知られる。
交通
市内には複数の鉄道の駅があり、本線と支線、貨物線が交わる乗り換え駅がある。路線バスやコミュニティバスが駅と住宅地、公共施設を結び、道路は東西の幹線と南北の都道が通る。月見川に架かる橋を渡ると、隣の市へ出られる。
周辺
東と西、南の川向こうには、住宅都市や学園のまち、山あいの町が連なる。多摩地域の中部に位置するため、買い物や通勤の行き来が活発で、周辺の市とは広域の消防や公共施設を共同で運営している。川と用水、公園と地下水に囲まれ、住宅地の中にも緑が多いまちである。