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峰南精機株式会社(ほうなんせいきかぶしきがいしゃ)
滋賀県の長浦市に本社と主力工場を置く、従業員約300人の機械部品メーカー。プレス・板金・パイプ加工と組立を柱に、薬品を使わない電解水洗浄機も自社商品として手がける。
概要
峰南精機株式会社は、滋賀県の長浦市に本社と主力工場を置く、機械部品の製造会社である。金属板を加工するプレス・板金・パイプ加工と、それらを組み合わせた機械の組立を柱にしており、従業員は約300人。自動車、農機やエンジン、電機、産業機械の分野の部品を受け持つ。
部品の加工のほかに、薬品を使わずに部品を洗う「電解水洗浄機」を自社の商品として開発・販売している。事業は「部品加工事業」と「環境商品事業」の二つに分かれ、前者が売上の大部分を占める。
沿革
昭和15年(1940年)、創業者が個人で板金屋を始めたのが前身で、神社や寺の銅板の屋根ふきを手がけた。昭和22年ごろには地元にあるエンジン工場との取引が始まり、建築の板金と工業用の板金を並行して行うようになった。昭和33年(1958年)に有限会社となり、資本金は50万円、社員は10人だった。
昭和41年から44年にかけてプレス工場、金型工場、板金工場が相次いで完成し、昭和44年には社員が100人を超えた。昭和45年に株式会社へ組織を改め、本社を旧郡部の町へ移した。昭和47年には大手の電機メーカーとの取引が始まり、昭和60年代から平成初期には組立工場、第2・第3プレス工場、市内や隣の市のあちこちの工場や倉庫を次々に設けた。平成10年(1998年)には売上高が100億円を超えた。
平成に入ってからは洗浄機の事業にも進み、平成6年に業務用の銀を使った除菌水の生成機を商品化。平成8年に電気分解した水を使う洗浄システムの開発に着手し、平成11年に販売を始めた。同じ年に品質管理の国際規格ISO9001、平成14年に環境管理のISO14001の認証を得た。以後も工場の増設と設備の更新を重ね、現在の規模に至っている。
事業や特徴
部品加工事業では、薄い金属板を型で打ち抜き、曲げ、絞るプレス加工を中心に、レーザーなどで切り出して曲げ・溶接する板金加工、金属の管を切断し曲げるパイプ加工を行う。金型の設計・製作を自社の工場で持っているため、試作から量産までを一つの流れで受けられる。溶接や表面処理、ユニットの組立まで請け負い、完成した部品を顧客の工場へ納める。
環境商品事業の電解水洗浄機は、水を電気分解してつくる洗浄用の水で油や汚れを落とす装置である。有機溶剤や界面活性剤などの薬品を使わないため、排水の処理が軽く、作業する人の負担も小さい。金属部品の脱脂や、組立前の洗浄を行う工場に向けて販売され、自社の加工工程でも使われている。
品質面では、検査工程を各工場に置き、寸法や外観を確かめてから出荷する体制を整えている。扱う品目が多く一つずつの数量が幅広いことから、多品種を少量から大量まで切り替えて作れることを強みとする。
事業所や所在地
本社と主力工場は滋賀県の長浦市にある。長浦市は大きな湖の北東に位置し、昔から鉄道と街道が通る交通の便のよい土地で、機械金属の中小工場が点在している。プレス工場、金型工場、板金工場、組立工場は同じ市内と隣の市に分かれて置かれ、部材は工場間を運ばれて、一つの製品に仕上がる。原料の鋼板や部品の受け入れから出荷までを、自社の車両と協力する運送会社の便で回している。
地域とのかかわり
従業員の多くは長浦市とその周辺に暮らし、地元の高校や技術系の学校から新しい人を迎えている。創業が地域の社寺の屋根ふきだったこともあり、地元の職人の技を受け継ぐ会社として知られる。工場の見学や就業体験を受け入れ、子どもや学生がものづくりに触れる機会にもなっている。
同じ機械部品の分野では、筑南精工株式会社や北登精機株式会社、松渡精機株式会社のような会社もあり、それぞれの土地で精密な部品づくりを担っている。
関連する取り組み
環境への配慮として、洗浄に薬品を使わない仕組みを自社でも取り入れ、工場から出る廃液を減らす工夫を続けている。認証を受けた環境管理の仕組みのもとで、省エネルギーや廃棄物の分別にも取り組む。電解水洗浄機は、他の工場の環境負荷を下げる商品としても位置づけられている。